このような悩みをお持ちではないでしょうか。
- Big4から事業会社に転職したのに、思ったより評価が低い
- 監査経験があるのに、なぜか経理担当者より仕事が遅いと感じる
- 転職前にもっと情報を集めておけばよかった
そんな方に向けて、この記事をお届けします。
私自身は、事業会社での営業職から会計未経験でBig4監査法人のアシスタントに転職しました。
その後はUSCPA取得を経てスタッフに昇格、会計監査・会計アドバイザリー業務を経験してきました。
その経験をもとに、Big4出身者が事業会社で評価されにくい理由&対策をお伝えします。
結論から申し上げると、Big4と事業会社では「評価される能力の定義」が根本的に違います。
この違いを理解しないまま転職すると、能力があるのに評価されないという悔しい状況に陥りやすいです。
詳しい内容を早速見ていきましょう!
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監査法人からの転職を検討している方は、まず以下の記事で退職〜転職の全体の流れをつかんでおくと動きやすいです。
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1. Big4のスキルが事業会社で活きないケースがある

まずは、Big4のスキルが事業会社で活きないケースから見ていきましょう。
①監査で「わかる」と、経理で「できる」は違う
監査経験者の多くが最初に直面するのが、
「わかる・できるのギャップ」
です。
監査では、クライアントが作成した財務諸表をレビューして問題を発見するのが仕事です。
一方、事業会社の経理では、仕訳を起票してから開示資料を作り上げるまでの全工程を自分でこなす必要があります。
- この取引をどう仕訳するか
- どのシステムに入力するか
- 月次スケジュールに合わせてどう動くか
という実務オペレーションの感覚は、残念ながら監査経験だけでは身につきにくいです。
私自身も、监査時代に「自分はERPの操作に詳しい」と思っていたのは大きな誤解でした。
クライアントのシステムを「見る」のと、自分で「使いこなす」のは全く別の話だと痛感した経験があります。
②事業会社で最初に戸惑いやすい業務3つ
事業会社で戸惑いやすい業務を3つ挙げます。
(1)月次決算の実務
監査では完成後の決算を見ますが、事業会社ではスケジュール通りに月次を締める作業そのものが仕事です。
どの費用をいつ計上するか、締め日に向けて誰と何を確認するかという段取り力が求められます。
(2)社内システムへの対応
各社独自の会計システムやERPの仕様は千差万別で、入社直後は操作を覚えるだけで精一杯になることも多いです。
監査でいくつかのシステムを見ていても、実際に使いこなすには時間がかかります。
(3)他部門との調整
経理は営業・購買・人事など他部門と頻繁に連携します。
監査ではクライアントに「書類を出してください」と依頼する立場でしたが、事業会社では同じ組織の同僚と動くため、関係構築のやり方が変わります。
2. 評価が低いと感じたら、まずここを確認してほしい

次に、評価が低いと感じたら確認すべきポイントを挙げます。
①監査目線のまま働いていないか?
評価が低いと感じたとき、まず疑ってほしいのがこの点。
監査で身についた「リスクを見つけて指摘する」思考は非常に価値があります。
ただし、事業会社の経理チームでまず求められるのは
「正確かつスケジュールどおりやりきる力」
です。
入社間もない時期から、
「この処理は問題があります」
「もっとこうすべきでは」
と指摘ばかりしていると、たとえ正しくても協調性がないと受け取られることがあります。
最初の数か月は、現状のやり方をまず理解・実行することに集中するのが賢明だと思います。
改善提案は、信頼関係を築いてからのほうが確実に通りやすいです。
②Big4と事業会社では、社内コミュニケーションの常識が違う
Big4では、上司への報告や調書の作成が徹底的にフォーマット化されています。
一方で事業会社、特に中堅・中小企業では、
- 口頭確認
- スピード感
- 空気を読む対応
が重視されることが多いです。
- メールで正式に確認してから動く
- 全て記録に残す
という監査的なアクションが、事業会社では
- 慎重すぎる
- 動きが遅い
と評価されることがあります。
もちろん会社によりますが、コミュニケーションスタイルを柔軟に切り替えられるかが、事業会社での印象を大きく左右します。
③「正確さ」より「速さ」を求められる現場への対応
監査は正確性が命。
一方で事業会社の経理現場では、80点の精度で期日を守ることが、100点を狙って締め日を遅らせるより評価されるケースがあります。
「完璧なものを出す」より「まず動かす、後で修正する」という感覚を持てるかどうか。
最初はかなり違和感があるかもしれませんが、ここに慣れると仕事のスピードが一段上がります。
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3. 転職後に評価を上げるために、最初の3か月でやること

続けて、転職後に評価を上げるためにやるべきこともチェックしましょう。
①社内の人と業務の全体像を早めに把握する
入社直後にやるべきことで、最も投資対効果が高いのが「人と業務の全体像把握」です。
- 誰がどの業務を持っているのか
- どの情報がどこを通って流れてくるのか
を早めに理解する。
これだけで、仕事の「待ち時間」が大幅に減ります。
実際、私の事業会社に転職した同期の場合は入社後の最初の2週間で、
経理部内の全員と15分〜30分の1on1
を自主的に設定したそうです。
「自分は何が得意で、どう役に立てるか」を伝えつつ、相手の業務内容を聞くことで関係構築と情報収集を同時に行えます。
意外と効果的なのは、他部門の担当者と早めにつながっておくことです。
経理への問い合わせが多い部門(営業・購買など)の窓口担当と顔見知りになっておくだけで、月次業務がスムーズに進みます。
②監査経験が活かせる業務はある
「監査経験が活きない」と感じている方に伝えたいのですが、活きやすい場面は確実にあります。
たとえば、J-SOX対応は監査出身者にとって得意な方は多いと思います。
事業会社の経理担当者が苦手とする場面でもあるため、ここで貢献できると評価は一気に上がります。
また、会計基準の変更対応や開示書類のレビューも、監査で鍛えた読解力が活きやすい業務です。
「自分が得意な領域はどこか?」を意識しながら、早めに貢献できる場を作っていくことが重要だと考えています。
4. 転職前に確認しておくと、ミスマッチを減らせること

転職前に確認したいことも見ていきます。
①面接でポジションの実態を聞く質問例
「転職してみたら思っていた仕事と違った」という失望を防ぐには、面接の場で遠慮なく実態を確認することが不可欠です。
以下のような逆質問が参考になります。
- 「入社後、最初の3か月でどのような業務を担当することになりますか?」
- 「経理チームで現在一番工数がかかっている業務はどのあたりでしょうか?」
- 「監査法人出身の方がこれまで入社したケースはありますか?その方はどのようなポジションで活躍されていましたか?」
- 「月次決算のスケジュールはどのように動いていますか?現在の課題はありますか?」
特に3つ目の質問は、採用側が監査出身者の実態を理解しているかどうかを測るうえでも有効です。
「うちにはそういう方はいないので…」
という反応であれば、受け入れ体制がまだ整っていない可能性があります。
②監査出身者が評価されやすい会社の特徴
全ての事業会社が監査出身者を活かせるわけではありません。
評価されやすい会社には、いくつかの特徴があります。
上場企業または上場準備中の会社は、J-SOX対応や開示業務のニーズが高く、監査経験が直接活きやすいです。
また、CFO・経営企画部門が主導して財務の高度化を進めている会社も、監査目線を歓迎してくれる傾向があります。
逆に、オーナー企業でトップダウンの意思決定が強く、経理がコスト部門として扱われている会社では、監査出身者の強みが活きにくいことがあります。
面接時の雰囲気や、経理部門のポジションが会社全体でどう見られているかを確認することをおすすめします。
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5. それでも評価が上がらないなら、再転職も選択肢に入れてみる

3〜6か月間、上記のことを試みても評価が改善しない場合、問題はあなたのスキルではなく、会社との相性かもしれません。
事業会社の
- 文化
- 部署の雰囲気
- 経営陣の考え方
は千差万別です。
会社の中に、監査出身者が活躍できる環境は必ず存在します。
「ここで頑張り続けるべきか、次のステップを探すべきか」という判断は難しいですが、環境を変えることで評価が劇的に変わるケースは珍しくないと感じています。
再転職を検討する場合、今の経験(たとえ評価が低くても)は次の転職市場では立派な事業会社経験として評価されます。
Big4 + 事業会社経理という組み合わせは、採用市場では実はかなり希少です。
自分を過小評価しすぎないことが大切だと思います。
まとめ:Big4出身者が事業会社で評価されるために

この記事の要点を整理します。
- 「わかる」と「できる」は別物。監査経験と実務経験は似て非なるものと理解しておく
- 最初の数か月は、指摘より実行。信頼を積んでから改善提案をする
- コミュニケーションスタイルと仕事のスピード感を、事業会社に合わせて柔軟に切り替える
- 内部統制・J-SOX・開示レビューは監査出身者が貢献しやすい業務
- 転職前に面接でポジションの実態を具体的に確認しておく
- 評価が上がらない場合、会社との相性の問題である可能性を冷静に検討する
Big4から事業会社への転職は、決して失敗ではありません。
ただ、「武器の使い方」を環境に合わせて変える必要があるだけです。
ぜひ自分のキャリアを信じて、最適な環境を見つけてほしいと思っています!
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