日本人USCPAが独立する方法を知りたい
このようなお悩みにお答えします。
Big4監査法人へアシスタントとして転職後、アビタスで勉強しながらUSCPA試験に合格した私が、USCPAの独立について徹底的に解説してみました。
USCPAは独立開業できないと思われがちですが、可能性はあります。
今回の記事を読めば、日本人USCPAホルダーにはどんな独立の方法があるのか&独立に向けてどんな準備をすればいいのかについて理解を深められると思います。
日本人USCPAが独立する方法4選
早速ですが、日本人USCPAが独立する方法についてご紹介します。
主に以下4つの方法があると考えています。
①会計監査の非常勤をする
まずは会計監査経験があるUSCPAにとって最もハードルが低いのがこれ。
会計監査の非常勤です。
実は意外とBig4にとどまらず中小監査法人でも非常勤の募集があったりするので穴場です。
非常勤についてはこちらのNoteで私の実体験を踏まえて詳しく解説しています(週3勤務&時給◯千円でまったり働いています)。
②会計領域のアドバイザリー・コンサル会社を起業
次に、USCPAシングルホルダーとして日本国内で独立するのであれば「会計領域のアドバイザリー・コンサル会社を起業する」という方法。
USCPA合格してbig4に転職する社会人の方は多いと思いますが、その場合はすでに何らかの業界に精通したスキルを持っている方もいると思います。
そこで、USCPA+これまでの経験を掛け合わせたやり方で、自分ならではのコンサルティング会社を立ち上げるのはありです。
例えば会計業界と運輸業界の経験がある方であれば、ロジスティクス関連での財務コンサル会社を作るのも可能だと思います。
そこに
- IFRS・USCAAP・JGAAPの基準対応支援
- 決算早期化支援
- 内部統制構築支援
- IPO支援
- 経理・決算業務支援
- 開示資料作成業務支援
- 財務デューデリジェンス・バリュエーション支援
といった、会計の幅広い専門サービスを提供できるようになれば、特定の業界や職種のニーズに絞った会計業務を受注していけると思います。
起業当初は自分で営業したりネットワークを構築するのは大変かもしれませんが、自分のスキルならではのブルーオーシャン市場を見つけられるかもしれません。
例えばRGPなどでは結構良い時給で案件の募集があるので、ここを足がかりに人とのつながりで仕事を獲得していくことも可能です。
③他資格・他スキルと掛け合わせて独立
次に、USCPAを他の資格やスキルと掛け合わせて独立する方法です。
たとえば
- USCPA&マーケター
- USCPA&USCPA試験・英文会計領域の研修講師・アドバイザーとして独立
など、USCPA以外の領域での専門スキルを身につけることで、あなた自身がオリジナリティの高い人材として求められるのではないかと思います。
特に
- USCPA&日本の公認会計士
- USCPA&税理士
- USCPA&中小企業診断士
といった日本の国家資格を保有していれば、国内での独立のハードルはさらに低くできると思います。
ただし、日本の公認会計士をこれから目指すにはハードルが高い...という方もいらっしゃると思います。
そんな方は、コツコツ勉強を頑張れそうなら税理士を目指してアカスクに通ったり、中小企業診断士を目指してみるのは有効な選択肢となるのではないでしょうか。
たとえば以下のように、税理士とUSCPAの2つの資格を活かして会計事務所を立ち上げている方もいらっしゃいます。
公認会計士・税理士・中小企業診断士についてはそれぞれ以下の記事でも解説していますのでご覧ください。
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④アメリカのライセンス取得州にて会計事務所を開業
最後に、USCPAとしてアメリカの会計・税務事務所を開業する方法です。
以下リンク先のとおり、日本人USCPAホルダーが運営している会計事務所・税理士事務所というのは、実は意外と多く存在します。
このほかにも多くのUSCPAホルダーの事務所が存在しており、アメリカでビジネスを行う日本人向けの会計・税務ニーズは非常に高いと言えます。
もし、上記のような会計事務所を立ち上げたいとなった場合には、アメリカで働くために必要なビザ(H-1Bビザなど)のサポートをしてもらえる企業で勤めないといけないかと思いますが、しっかりビザが取得できた後には独立開業も視野に入れられると思います。
アメリカでの就職については以下の記事でも解説しています。
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日本人USCPAが独立に向けて準備すべきこと2選
続けて、上記のような独立を達成するために、日本人USCPAが準備すべきことを2つそれぞれご紹介します。
①独立に必要なスキルを身につけられる環境へ転職する
第一に、独立に必要なスキルを身につけられる環境へ転職する方法です。
独立した後に提供したいサービスがある場合には、当然それに関連した実務経験が必要となります。
特にUSCPAシングルホルダーが独立を目指すのであれば、
- 会計アドバイザリー
- M&Aアドバイザリー
といった専門性の高い領域でのスキルであれば今後の需要が見込めると考えられます。
これらのサービスを提供できるようになるには、しっかりと専門スキルを磨ける職場で一定期間修行するのが最も近道です。
具体的には、
- Big4監査法人の会計アドバイザリー部門
- 独立系会計コンサルティング会社
- Big4 FAS
- 独立系FAS
- 中規模〜小規模の会計士・税理士事務所
といった環境へ転職することが有効です。
もし上記のような職場で働いている方のコネクションがない場合には、LinkedInや転職エージェントを活用するのがおすすめです。
もし自分のスキルの棚卸しに不安がある場合は、独立志望者の支援も行なっているアクシスコンサルティングのキャリアアドバイザーへ相談するのがおすすめです。
アクシスコンサルティング:Big4・コンサルへの5,000人以上の転職をサポート。77%が非公開求人&特別案件なので20~30代で年収1,000万円以上の大幅アップも。
②副業からできることを始める
第二の方法として、副業でできることから始めることも非常に有効だと考えています。
USCPAホルダーがいきなり独立・開業に向けて動くのはややリスクが高いと思うので、自分が一人でも仕事を獲得しやすそうな分野や、長く続けられそうな得意分野をじっくり見つけるのがいいです。
副業については以下の記事で詳しく解説しています。
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まとめ:USCPAが独立できるチャンスは多い
以上のとおり、USCPAの独立・開業についてご紹介しました。
個人的には「USCPAだから独立が無理だろう」と考えるのは早計で、何の資格もない状態での独立を考えるよりも、USCPAを保有していればリスクの低い状態で準備を始められると考えています。
私の場合は、Big監査法人での会計監査・会計アドバイザリーの経験を経て、こちらのNoteでもご紹介しているような監査の非常勤の機会をいただくことができました(ワークライフバランスも取れて最高です)。
USCPAとして独立したりフリーランスとなれば、飛躍的に年収が上がったり、時間にゆとりを持った生活もできるようになるので、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。