今回の記事では、以下のような悩みにお答えします。
- 先輩や同僚が監査法人を辞めていくのを見て、自分も辞めるべきか迷っている
- 辞めた人たちがどこへ行ったのかの実態が知りたい
- 転職に失敗したくないが、何に気をつければいいかわからない
Big4監査法人でアシスタントからスタッフを経て、会計監査・アドバイザリー業務を経験してきた私が、身近で見てきたリアルな話をもとに解説します。
結論から申し上げると、監査法人を辞める人にはパターンがあり、転職後の満足度は「辞めた理由の解像度」によって大きく変わります。
なんとなく辞めた人と、明確な目的を持って辞めた人とでは、1年後の姿が全然違うと感じています。
詳しい内容を早速見ていきましょう!
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1. 監査法人を辞めた人たちには、こんな共通点があった

①辞めるタイミングは3年目、5年目、マネージャー手前のどこかが多い
監査法人では、キャリアの節目が転職のトリガーになりやすいです。
私の周囲を見ていると、最初の大きな波は3年目前後。
「一通り仕事を覚えたけれど、このまま続けていいのかな...?」
という疑問が芽生えるタイミングです。
次が5〜6年目。
シニアスタッフとして責任が増し、
- 忙しさのわりにスキルアップしているかわからない
- 状況が変わらないことへのあせりや閉塞感が出てくる
といったタイミングです。
そして最後がマネージャー昇格手前。
「マネージャーになると今より大変になる。でもなれなかったらどうしよう...」
とさらに悩んでしまう時期です。
いずれも「ここで動かないと、また数年経ってしまう...」という感覚が、転職に動くきっかけになると感じています。
②辞めた人と残った人、何が違ったのか
そこで、辞めた人&残った人を比べたときで能力や仕事の成果に大きな差があったかというと、そうとは言い切れません。
パフォーマンス以上に大きく違ったのは「監査という仕事そのものへの向き合い方」だったと思います。
残った人の多くは、監査という仕事の社会的意義を肌で感じていたり、チームをマネジメントすることに面白みを見出していたりしていました。
一方で(私も含めてですが)辞めた人は、
- 「手を動かす仕事がしたい」
- 「事業の成長に直接関われる場所がいい」
- 「専門性をもっと深めたい」
といった、監査以外で実現したいことが先に明確になっていたように見えました。
価値観の優先順位が違った、というのが私の正直な見立てです。
2. 辞めた後はどこへ行ってどうなったか

監査法人を辞めた後が、実際にどこへ行ってどうなったか?について、私の知る範囲の知人の話を元にご紹介します。
①事業会社の経理に転職した人の1年後
事業会社の経理は、監査法人出身者にとってよくある転職先の一つかなと思います。
実際に経理に行った人の1年後の話を聞くと、働き方に満足している人が多い印象です。
残業時間が繁忙期でも月30〜40時間程度に落ち着いたという話はよく聞きます。
一方で年収については、
- 下がった
- ほぼ変わらなかった
の両方に分かれます。
大企業の経理部門は基本給が安定している反面、監査法人ほどの昇給スピードは期待しにくいケースもあります。
満足度が高かった人に共通していたのは、「スピード感より安定を求めていた」という軸が最初からあった点に尽きます。
「ホワイトそうだから」だけで選んだ人は、今度は「物足りない」という壁にぶつかることもあるようです。
②FASやアドバイザリーに行った人の1年後
FASや会計系のアドバイザリーは、監査法人からのステップアップとして人気の高い選択肢です。
M&Aデューデリジェンスや企業再生支援など、より動きのある仕事に魅力を感じて転職する方が多いです。
ただし「想像以上に激務だった」という話は少なくありません。
監査もそうですが、プロジェクト型の仕事は波が激しく、案件によっては監査の繁忙期並みの負荷がほぼ通年続くこともあります。
正直、入ってみないとわからない部分が大きい職場でもあります。
「監査より刺激的な環境で成長したい」という明確な目的があれば、ハードではありますが耐えられるはず。
③独立系の税理士法人・会計事務所を選んだ人
- 「少しペースを落としたい」
- 「クライアントとより近い距離で仕事したい」
という理由でこちらを選ぶ方もいます。
実際に転職した方から聞いた話では、年収は多少下がるケースが多いものの、ワークライフバランスは改善しやすいと言います。
税務寄りの業務にシフトしたことで、監査では培いにくかったスキルが積み上がったという話もありました。
環境によっては、思ったよりも小規模な仕事が多く、学びの広がりが限られるポジティブなケースもあります。
ですが事務所の規模や顧客層によって満足度がかなり変わるため、転職前に業務内容をしっかり確認することが特に重要かと思います。
④ベンチャー・スタートアップのCFO候補として転職した人
経験年数や実績次第では、スタートアップからCFO候補として声がかかることもあります。
個人的には、うまくはまれば非常にやりがいのあるポジションだと考えています。
ただし、当たり外れが大きいのが正直なところです。
資金調達フェーズや経営陣の質、会社の成長スピードによって、経験できることの幅が大きく変わります。
転職した先輩からは
「CFO候補と言われたが、実際には雑多な経理業務がほとんどだった」
といった話も聞きます。
オファーを受ける前に、その会社の事業フェーズと財務の実態をしっかり見極めることが、この転職先では特に大切だと思います。
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3. 転職先を決める前に知っておきたい、よくある失敗パターン

成功者も多くいる一方で、転職先を決める前に知っておくべき失敗パターンについても見ていきましょう。
①「ホワイトそうに見えた」会社の実態を見抜くための面接での聞き方
面接で会社の実態を探るのは難しいですが、いくつか逆質問のコツがあります。
まず、
「現在のポジションに至るまでのご経緯を教えてください」
と面接官に聞くこと。
転職者が多い会社かどうか、人の出入りが激しいポジションかどうかが間接的にわかります。
また、
「この部署の一日の流れを教えてください」
と聞くことで、残業の実態についてある程度推測できます。
あるいは昨今の労働環境改善の流れもあるので、
「残業時間の平均はどれくらいですか?」
とダイレクトに聞いても問題ないところが増えている印象です。
その際、回答が曖昧な場合は要注意です。
「部署によりますね〜」
で終わる場合、実態を把握されていないor答えたくない可能性もあると考えてもいいかもしれません。
②年収の数字に騙されないために
提示された年収がそのまま手取りになるわけではありません。
「額面年収」
「実質的な時給」
を必ずセットで確認することをおすすめします。
たとえば年収800万円でも、
- 月100時間残業
- 残業代が固定で含まれる
といった場合、実質的な時間単価は想像より低いことがあります。
特に「年俸制」「固定残業代込み」という記載には注意が必要です。
内定後に雇用条件通知書が出たら、
- 固定残業時間は何時間分か?
- 超過分は別途支払われるか?
を必ず確認するようにしてください。
上記のような失敗は、事前の情報収集と正しい戦略で避けることができます。
「絶対に後悔する転職はしたくない」という方のために、監査法人からの転職で失敗しないための具体的な手順と戦略を別記事にまとめました。
リスクを最小限に抑え、納得のいくキャリアチェンジを実現するための指針として、動き出す前にぜひ目を通しておいてください。
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4. 辞めて後悔した人と、後悔しなかった人の違い

続けて、監査法人を辞めて後悔した人と、後悔しなかった人の違いについても解説します。
①転職してよかったと感じている人に共通していること
満足度が高い人たちを見ていると、共通点が見えてきます。
一つは、「何から逃げたいか」ではなく「何を実現したいか」から転職先を決めていたこと。
もう一つは、転職エージェントや転職経験のある知人など、複数の情報源を持って意思決定していたこと。
「会社説明会と転職サイトだけで決めた」という人より、実際にそこで働く人の話を聞いた人の方が、入社後のギャップが小さい傾向があります。
②後悔した人が「あのとき、こうすればよかった」と話していたこと
後悔した人の話を聞くと、よく出てくるのが以下のような言葉です。
- 「もっと会社の中身をちゃんと調べておけばよかった」
- 「年収が上がるからという理由だけで決めてしまった」
- 「エージェントに急かされて、考える時間が足りなかった」
- 「辞めることを決めてから転職先を探したので、焦りがあった」
そのため、
辞めると決める前から情報収集だけ始めておく
というのは非常に有効です。
私自身も、転職を検討していた時期に焦りから判断を誤りそうになった経験があります。
なので在職中に余裕を持って動き始めることが、後悔しない転職につながると思います。
5. 自分は辞めるべき人かどうか、確認するためのチェックリスト

以下の項目の該当が多い場合は、転職を検討してみていいかもしれません。
- 月曜日の朝、仕事に行くことが以前より明らかに億劫になっている
- 「監査」という仕事そのものへの興味がほぼ消えている
- 3年後・5年後のキャリアイメージが、今の職場では描けない
- 「辞めようか」という考えが、1年以上断続的に頭にある
- やりたいことが明確になっていて、それが今の環境では実現できない
逆に、以下に当てはまる場合はもう少し様子を見るのもアリです。
- 辞めたい理由が「疲れた」「なんとなくつらい」といった一時的なもの
- 転職後に実現したいことが、まだ言語化できていない
- 繁忙期を一度も超えていない(季節的な波の可能性がある)
本来、転職とは「辞めること」ではなく「より良いキャリアを歩むこと」が目的のはずです。
ぜひチェックリストを通じて、あなた自身の気持ちに向き合っていただければと思います。
私自身も活用した、会計・経理・財務系転職に強いエージェント
リメディ / 会計士・税理士・コンサル出身者へのキャリア支援に特化。登録後の対応も丁寧で、押し売り感がなく話しやすかったです。
まとめ:監査法人を辞める前に確認したい3つのこと

最後に要点を整理します。
- 辞めるタイミングには共通パターンがある(3年目・5年目・マネージャー手前)
- 転職先によって「1年後の現実」は大きく違う
- 事業会社・FAS・税理士法人・スタートアップのそれぞれにメリット・デメリットがある
- 後悔しない転職の共通点は「目的の明確さ」&「情報収集の厚さ」
- 辞める前から動き始め、複数のルートで情報を集めることが先決
辞めるかどうかの決断は、誰かに背中を押してもらうものではないと思っています。
あなた自身の「こういうキャリアを描きたい」という強いパッションがあってこそのはず。
本当に転職するかは、判断材料が全て揃ってからでもOKですし、内定を得てから考えれば大丈夫です。
【まずは話を聞いてもらうだけでOK】 監査法人からの転職に強いエージェント2選:
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後悔のない選択をするためには、正しい順序で行動することが不可欠です。
以下の記事では、退職の検討開始から転職先決定までの具体的な流れと、各フェーズでやるべきことを時系列でまとめています。
あなたの次のステップを明確にするために、ぜひあわせてご覧ください。
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