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USCPA試験の難易度変化&ダミー問題について解説!

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USCPA(米国公認会計士)試験の難易度変化・ダミー問題とは何か知りたい

このようなお悩みに答えます。

USCPA試験について調べていると「問題の難易度が途中で変わるらしい」「採点されない問題がある」といった話を目にしたことがある方も多いと思います。

私自身も初めてそれを聞いたときは「それって不公平じゃないの?」と感じたのが正直なところでした。

何より厄介なのは、受けている側にはそれが全くわからないという点です。

解いている最中には、どの問題が本採点なのか、どの問題がお試し(=ダミー)なのか、見た目では区別がつきません。

そしてもう一つややこしいのが、「正答数=スコア」ではないということ。

何問正解したかではなく「どの問題を正解したか」の方が重要だったりする。

これは受験者にとってはちょっとモヤっとする部分でもあります。

今回の記事では「USCPAの難易度変化」や「ダミー問題の存在」さらに「点数の決まり方」について、制度変更の背景もふまえながら、私の経験ベースでわかりやすく整理していこうと思います。

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USCPA試験で難易度が変化するって本当?

まずはUSCPA試験の難易度変化についてご紹介します。

①今の試験制度では、難易度変化はどうなった?

少し前までのUSCPA試験では、MC(選択問題)の難易度が、受験者の正答率によって変わる仕組みが採用されていました。

これは「Multi-Stage Testing(MST)」と呼ばれる形式で、ざっくり言えば

最初のセットをそこそこ正解すれば、次のセットでより難しい問題が出る

という構造です。

私はこの仕組みを知ったとき、正直やりにくさを感じました。

「難しい問題が来る=合っていれば点数が高い」ことは分かっていても、その場ではその判断がつかないからです。

そしてややこしいのは、この制度が2024年から変更されたこと。

今の制度では、MCの難易度は一定(中レベル)で固定されています。

つまり「解いた結果によって次が難しくなる」という難易度変化という仕組みは、今のUSCPA試験にはありません。

ただし、MSTの考え方そのものが完全になくなったわけではなく、採点ロジックやダミー問題は今も残っています。

②採点は「正解数」だけじゃ決まらない!

USCPA試験では、「75点が合格ライン」とされていますが、この75点というのは単純に「正解率75%」という意味ではありません。

ここが、初学者がつまずきやすいポイントです。

USCPAのスコアは「IRT(項目応答理論)」という仕組みによって計算されています。

要は、どの問題を正解したかによって重みづけがされるということです。

たとえば同じ20問正解でも、「簡単な問題ばかり正解した人」と「難しい問題を多く正解した人」ではスコアが変わります。

これは、受験生にとってはちょっと理不尽に感じられるかもしれません。

私も最初は「たくさん正解してるのに、なぜスコアが伸びない?」と思ったことがあります。

それでもこの仕組みを理解しておくことで「手応えがない=不合格」と決めつけない心構えができるようになります。

試験の構造を知ることは、メンタルコントロールにもつながると思っています。

USCPA試験のダミー問題とは?

もう一つ、あまり知られていないのが「ダミー問題(Pretest Questions)」の存在です。

これは正式には「プレテスト項目」と呼ばれるもので、今後の出題の参考にするために、採点されない「お試し問題が混ざっています。

このダミー問題は、現行のUSCPA試験制度においても引き続き採用されており、MCにもTBS(事例問題)にも含まれています。

しかし、受験中にはどれがそれか一切分かりません。

当然、私たちはすべての問題が本採点だと思って真剣に解くわけですが、あとから振り返ると「この意味不明な問題、もしかしてダミーだったのでは…」と感じることもあります。

私が本番で出くわしたのは、明らかに他の問題とは毛色が違う計算問題でした。

途中で「これは深追いしすぎると沼にハマるな」と感じ、潔く後回しにしたのを覚えています。

結果的にその回では合格できたので、当時の判断は正しかったと思っています。

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今のUSCPA試験でどんな戦い方をすればいい?

ここまで読んでくださった方は、きっと「じゃあ結局、どう解けばいいのか?」という疑問が出てきていると思います。

そこで具体的なUSCPA本試験での戦い方について4つのポイントで解説します。

①取りこぼさない

私の結論から言うと「点を取りにいく意識」よりも「取りこぼさない意識」のほうが大事です。

難易度変化は無くなったもののダミー問題は引き続き存在することを踏まえると、依然として「どの問題にどう対応するか」が問われる試験であることに変わりはありません。

私自身が意識していたポイントは以下のとおりです。

  • 難問は長く悩まない。時間をかけすぎない。
     分からない問題に固執して他の問題を焦って解くくらいなら、潔く飛ばす。解ける問題で確実に点を取ることを優先した方がいいです。

  • ダミー問題も本気で解くけど、心は揺らさない。
     あくまで「全問採点される」前提で取り組みつつ、「変な問題が1~2問あるのは普通」と思っておく。これだけでメンタルがだいぶ違います。

  • 解答順やペース配分を意識する。
     最初のMCでペースを乱すと、後半のTBSで焦ってしまう。MCは“打席数の多い場”ですので、8割を淡々と取るくらいの気持ちで。

私の体感では、「最初のMCセットでうまくペースが作れたとき」のスコアは、全体として安定していました。

焦って間違えた1問は、2問分の冷静さを失う原因にもなります。

以上のルールと私が実際に全科目受験した経験を踏まえ、以下のとおり3つの対応方法について解説していきます。

②動揺しない

次に重要なのは「これはダミー問題かもしれない」ということにいちいち動揺しないことです。

実際、他の受験生の声を聴いていると、

ダミー問題がどれか分からなかった

といった意見も多いです。

個人的な経験としてはダミー問題が分からなかった時の方が合格した傾向が強いです。

なぜなら合格ラインのレベルであれば、難しいレベルの問題が出ても「これはダミー問題か?」といった疑いを持つことなく、問題を淡々と解けたと感じたからです。

むしろ重要なのはメンタルです。

たとえば、

ダミー問題かわからない問題が解けなかった。どうしよう今回もダメかもしれない…。

といった負のスパイラルに陥ると、せっかくそれまでのパフォーマンスが良かったとしても、それ以降のテストレットで良いパフォーマンスを発揮できなくなります。

しかし、実際は「絶対不合格だ…」と絶望しながらスコアリリースを待っていると、意外と合格していたりします。(努力してきたこと前提ですが)

なので、本番で重要なのはメンタルコントロール&自分自身との闘いです。

普段から自分のメンタルと向き合い、「試験でダミー問題が出ようが動揺せず、自分はこういう戦略を取る!」といった準備を進めておくことをオススメします。

③難しい問題はフラグを立てて後に回す

私が通っていた予備校であるアビタスで教えていただいたのは、比較的新しい傾向の問題であればダミー問題の可能性が高いということです。

しかし、個人的に受験した感想としては、

  • 問題文が長すぎて時間がかかる問題
  • 異常に難しい問題

などもダミー問題の対象なのではと推察しています。

これらへの対応としては、難しい問題は後回しにすることです。

再度AICPAのSample Testからの抜粋ですが、後回しにしたい問題は以下のように、問題番号のヨコにあるフラグをクリックして、フラグを立てることができます。

これにより、どの問題がまだ終わっていないのかが一目でわかります。

 

このように、「未回答の問題はフラグを立てておいて、できる問題をまず解く」という戦略が有効ですので、是非サンプルテストやリリース問題の演習で慣れておくのが良いです。

④時間配分を冷静にコントロールする

最後に、時間配分のコントロールです。

先述の表にも記載しましたが、各科目の目安となる時間配分は以下のとおりです。

科目 目安時間配分 テストレット・問題数
FAR(コア科目) No.1:40分
No.2:40分
No.3:45分
休憩:15分

No.4:70分
No.5:45分
No.1:MC25問
No.2:MC25問
No.3:TBS2問
No.4:TBS3問
No.5:TBS2問
AUD(コア科目) No.1:55分
No.2:55分
No.3:40分
休憩:15分
No.4:50分
No.5:40分
No.1:MC39問
No.2:MC39問
No.3:TBS2問
No.4:TBS3問
No.5:TBS2問
REG(コア科目) No.1:50分
No.2:50分
No.3:40分
休憩:15分
No.4:50分
No.5:50分
No.1:MC36問
No.2:MC36問
No.3:TBS2問
No.4:TBS3問
No.5:TBS3問
BAR(選択科目) No.1:40分
No.2:40分
No.3:45分
休憩:15分
No.4:70分
No.5:45分
No.1:MC25問
No.2:MC25問
No.3:TBS2問
No.4:TBS3問
No.5:TBS2問
ISC(選択科目) No.1:60分
No.2:60分
No.3:20分
休憩:15分
No.4:60分
No.5:40分
No.1:MC41問
No.2:MC41問
No.3:TBS1問
No.4:TBS3問
No.5:TBS2問
TCP(選択科目) No.1:50分
No.2:50分
No.3:40分
休憩:15分
No.4:50分
No.5:50分
No.1:MC34問
No.2:MC34問
No.3:TBS2問
No.4:TBS3問
No.5:TBS2問

難易度が変化したか、ダミー問題がどれかは、受験生側ではまったく判断がつきません。

こちらの配分もあくまで目安なので、もし「MCはガンガン解けるから、TBSやWCにじっくり取り組みたい」といった方であれば、MCの配分を短くするなど戦略は自由に立てられると思います。

各テストレットごとに出来・不出来はあると思いますが、疑りすぎずに自分で決めた時間配分を守ることが本試験を突破するコツです。

まとめ:難易度変化・ダミー問題は勘ぐりすぎず目の前の問題を淡々と対処する

以上のとおり、難易度変化・ダミー問題について解説してきました。

USCPA試験は、ただの「知識勝負」ではありません。

知らないと損する採点の仕組み、見えないダミー問題、そして正答率だけでは測れない合否の判断。

その全体像をあらかじめ理解しておくことで、試験当日に「あれ?」と不安になる回数はぐっと減ります。

そしてその冷静さこそが、合格に最も必要な力なのかもしれません。

今のUSCPA試験は、「難易度が途中で変わること」はなくなりました。

でも、どう対応するかで結果が変わるという意味では、今も昔も本質は変わっていないと感じています。

今回の記事を読んでいただいた方が、是非1日でも早くUSCPA合格を勝ち取られることを願っています。

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