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勉強の悩み

USCPA合格者がFARの勉強時間・必勝勉強法を解説!

USCPA(米国公認会計士)試験の登竜門ともいわれるFAR

今回の記事では、FARの試験がどんな内容かが分かるような内容を書きました。

読み進めていただくことで、

  • 学習範囲
  • 勉強法
  • 勉強時間
  • 問題傾向
  • 時間配分

について理解を深め、USCPA試験の合格までの期間を短縮するのに役立つ情報をお届けできると考えています。

それでは早速まいりましょう!

FARの学習範囲:財務会計は理解・計算重視&公会計は暗記重視

FARは、

  • 事業会社の会計基準に沿った「財務会計」
  • 公的機関の会計基準を学ぶ「公会計」

の2領域が学習範囲です。

特に財務会計については、あくまで主観ですが日商簿記2級とかなり範囲が重複している印象です。

FARでも、たとえば簿記でやるような「商品/現金」「現金/借入金」といった仕訳が登場します。

日本語で既に勘定科目が頭に入っており、仕訳をパッとイメージできるようであれば、英語に多少の苦手意識があってもFARは進めやすいと思います。

財務会計は、MC・TBSともにがっつり出題される傾向にあります。

また、ちょっとした変更点としては、2021年からIFRSの論点が試験範囲から除外されたため、学習内容が少しだけ減少しています。

IFRSとUSGAAPがおおむねコンバージェンスされたので、USCPA試験を作成しているAICPAとしては、そもそもUSGAAPからIFRSへの調整といった問題は出す必要がないと考えたのかもしれません。

一方、公会計は初めて学習する方がほとんどかもしれませんが、実際に進めてみると範囲はそこまで広くなく、しっかり暗記することで効率的に点数を稼げます。

また、公会計(特にNPO)に関してはMCのみで出題されます。

FARの勉強時間:約400~600時間

私がかかった勉強時間は約500時間で、受験1回目・2回目ともに250時間程度を費やしました。

私の場合、FAR勉強前は簿記2級に合格していましたが、JCPA・税理士・簿記1級などより難易度の高い資格を持っていれば、最短200~300時間程度でのFAR突破も可能かもしれません。

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FARの勉強対策(初期):問題形式に慣れるため、MC・TBSをしっかり回す

FARを始める前は、アビタスの英文会計入門で会計学の単位を取得しました。

しかし最初の受験科目ということもあり、どこまでやれば合格ラインが分からないまま本番に突入し、スコア63で玉砕しました。

その後、2回目の受験ではスコア86で合格となりました。

1回目・2回目の勉強内容をまとめると以下のとおりです。

1回目
・MC2周、TBSを1.5周
・過去2~3年分のリリース問題を1周(復習せず)
・模試受験(復習せず)
・サンプルテスト

2回目
・MC3周・TBS2周
・基本の仕訳を繰り返し書いて暗記
・各単元ごとに論点をまとめる
・過去6~7年分のリリース問題を2周
・模試の復習
・サンプルテスト

1回目の受験で不合格となった原因ですが、

  • 受験直前までリリース問題(AICPAからアビタスに提供され、アビタスのサイトのみで閲覧できる本番レベルの問題)を知らなかった
  • リサーチ問題の解き方をいまいちつかめなかった
  • 模擬試験の復習をしなかった
  • 本番での時間配分に合わせた演習を模試以外でしなかった

など、複数の要因が重なったことが考えられます。

そもそもの勉強量が足りなかっただけでなく、初めてのUSCPA受験ということもあり、問題形式に慣れるという意味でも早めにMC・TBSを回すのが重要だと感じました。

4科目の中でも、最初にして最大の学習量を求められる科目なので、集中して取り組まれることをおすすめします。

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FARの勉強対策(試験直前期):論点のまとめはあなどれない

ある程度MC・TBSを回したところで、直前期にやると効果的なのは以下の作業です。

論点を整理する

論点のまとめはFARの学習で非常に大きな効果があります。

学習範囲が広く、問題演習をしているうちに過去にやった論点を忘れることもあるので、自分の言葉でキーワード・重要論点を整理して復習する作業は非常に大切です。

とはいえ、ノートに何ページにもわたって論点を書き出す必要はありません。

私の場合は、テキストを丁寧に見直したうえで、テキストの裏表紙に自分の苦手ポイントや頻出ポイントを書き出すようにしました。

模試を受験する

アビタスの場合であれば、申し込んだコースの中に各科目の模試もセットで含まれていると思います。

こちらもMC・TBSをある程度回した段階で、受験してみることをおすすめします。

また、合格者平均点に届いていない場合でも直前までスコアは伸びますので、数十点程度の点差でなければ、あまり結果は気にしなくてもいいと思います。

合格者平均に届かなかった模試の結果を気にするのではなく、模試でつまずいたポイントを書き出して復習するのが何より大切です。

リリース問題・サンプルテストを解く

本番に極めて近いレベルで本試験をシミュレーションできるのが、リリース問題サンプルテストです。

リリース問題は、アビタスやTACで申し込んだ後にマイページ等で入手できる資料で、AICPAが各予備校に提供している本番レベルに極めて近い問題です。

またサンプルテストは、AICPAのリンクで閲覧できる問題で、本番の形式本番レベルの問題を無料で解くことができます。

いずれも本番の形式に慣れるのに非常に重要なので、是非フル活用してTestlet1~5までの流れをを把握しておくことをおすすめします。

FARの問題傾向

続けて、FARの財務会計・公会計のサンプルテストをもとに、問題傾向や攻略のコツをご紹介します。

財務会計の例

先述のとおり、試験問題を作成しているAICPAは「本試験はこんな感じで出しますよ」といった以下のようなサンプルテストを提供しています。
(本番はもちろん英語です)

4月1日、X社は工場用地として一区画を500,000ドルで購入した。
敷地内の古い建物を取り壊し、その際に発生した資材を売却した。

4月中に発生した追加費用および引き取り代金は以下のとおり。

古い建物の取り壊し費用:$60,000
売買契約および所有権登録のための弁護士費用:$12,000
所有権保証保険料:$14,000
廃材の売却代金:$9,000

4月30日の貸借対照表において、X社が土地として計上すべき金額はいくらか?

①$526,000
②$551,000
③$577,000
④$586,000

こちらの正解は「③$577,000」となります。

問題を解くときの思考プロセスは以下のようなイメージです。

「有形固定資産を取得するのに直接かかった費用は、その取得原価に算入する」というルールだったよな…。

素直に、「取り壊し費用・弁護士費用・保険料」をプラスして、売却代金はマイナスすればいいだろう。

このように、監査や経理の実務でも登場しそうな基本的な問題が出題される場合が多いです。

また、計算自体はそこまで難解なものは出題されず、あくまで「正しい考え方を理解しているか?」に主眼が置かれている印象です。

公会計の例

一方の公会計は、範囲も良くわからない、学習したことがない方がほとんどだと思います。

イメージしづらいと思うので、こちらも日本語訳したサンプルテストをご紹介します。

政府機関は、以下のどの財務諸表においてキャッシュフロー計算書を含めることが要求されているか?

①政府系ファンドの財務諸表
②政府全体の財務諸表
③企業会計区分財務諸表
④受託者ファンドの財務諸表

こちらの正解は「③企業会計区分財務諸表」となります。

問題を解くときの思考プロセスは以下のようなイメージです。

政府の財務報告の中でも、企業会計区分で作成される財務諸表は、一般的な事業会社寄りの報告が求められていたはず。

通常、規模の大きい事業会社においては、キャッシュフロー計算書の作成が要求されてて、性格の似ている企業会計区分の政府機関も考え方は同様だったはず。

他の選択肢だと、「政府」の性格が強い(「会社」っぽくない)ので、予算を決めた後のキャッシュフローより、そもそも予算をどう分配するかに重点を置いていたような…。

だから、今回の出題では③が正解だろう。

上記のような思考プロセスを試験前までに身に付けたうえで、解答を導くこととなります。

問題によっては、上記のような1行のシンプルな問題もあれば、10行以上にわたる問題もありますので、本番はペース配分に注意して進める必要があります。

このように、公会計はあまり計算問題が出ない一方、大まかな理解を前提とした「暗記」がモノを言う領域となっています。

なお、上記のサンプル問題は政府会計からの出題ですが、NPO会計も重要な学習範囲となっています。

FARの本試験の特徴

続けて、実際の本試験における特徴をご紹介します。

USCPA(米国公認会計士)の試験形式

USCPA試験は4科目から構成される試験で、各科目の概要は以下のとおりです。

セクション(科目) 試験形式&問題数 テストレット&問題数 目安時間配分(解答時間) 配点比率
FAR MC:66問
TBS:8問
No.1:MC33問
No.2:MC33問
No.3:TBS2問
No.4:TBS3問
No.5:TBS3問
No.1:45分
No.2:45分
No.3:40分
休憩:15分

No.4:60分
No.5:60分
MC:50%
TBS:50%
AUD MC:72問
TBS:8問
No.1:MC36問
No.2:MC36問
No.3:TBS2問
No.4:TBS3問
No.5:TBS3問
No.1:45分
No.2:45分
No.3:35分
休憩:15分
No.4:55分
No.5:55分
MC:50%
TBS:50%
BEC MC:62問TBS:4問
WC:3問
No.1:MC31問
No.2:MC31問
No.3:TBS2問
No.4:TBS2問
No.5:WC3問
No.1:45分
No.2:45分
No.3:40分
休憩:15分
No.4:40分
No.5:70分
MC:50%
TBS:35%
WC:15%
REG MC:76問
TBS:8問
No.1:MC38問
No.2:MC38問
No.3:TBS2問
No.4:TBS3問
No.5:TBS3問
No.1:50分
No.2:50分
No.3:35分
休憩:15分
No.4:50分
No.5:50分
MC:50%
TBS:50%

USCPA試験は、テストレット1~5MC(Multiple choice questions:4択問題)・TBS(Task-based simulations:ケーススタディ問題)・WC(Written communication tasks:ライディング問題 ※BECのみ)4時間以内に解く試験です。

FARの時間配分・解答時間目安

FARの時間配分と1問あたりの目安解答時間は以下のとおりです。

No.1:45分/MC33問=約81秒/1問
No.2:45分/MC33問=約81秒/1問
No.3:40分/TBS 2問=約20分/1問
休憩:15分

No.4:60分/TBS 3問=約20分/1問
No.5:60分/TBS 3問=約20分/1問

基本戦略は、MCの問題はそこまで多くないので、淡々と解いていけば大丈夫かと思います。

ただTBSはそこそこ重たい問題も出る可能性があるので、できればMCを早めに解いておいて、TBSの時間を余裕をもって確保する戦略が良いです。

リサーチ問題は5分程度で解ける問題も出てくることがあるので、その分他のTBSでじっくり考える時間を設ければOKです。

リサーチ問題

テストレット3~5のTBS8問の中から1問(ごく稀に2問)、リサーチ問題と呼ばれる形式で出題されます。

例えば、「NPO法人の仕訳に関する情報はどこを参照すればいいか」といったお題が出され、コンピューター上の辞書システムを使って正しい参照場所を解答する、といった形式になります。

慣れれば時間の短縮になりますし、他のTBSを解く時間に回せるので、本試験では時間をかけすぎないのが得策です。

難易度変化

本試験において最も大きな特徴が難易度変化です。

日本の会計士や税理士試験とは違い、CBT(Computer Based Testing)というコンピューター形式での出題がされます。

先ほどのサンプルテスト問題をみて「想像より簡単だな」と思った方も多いかもしれません。

しかし、先ほどのサンプルテストは「中程度」部類に属すると思われます。

最初に受けたテストレットの結果によって、その後のテストレットの難易度が変化するのです。

難易度変化の概要は以下のとおりです。

  • テストレット1のMCはすべて「medium(難易度中程度)」レベルからスタートする
  • テストレット2のMCは受験者のパフォーマンスが良くない場合「medium(難易度:普通)」、良かった場合「difficult(難易度:難しい)」に切り替わる
  • テストレット1・2の採点方法は、すべての問題の難易度をふまえて公平に採点される
  • テストレット3以降のTBS・WCは、テストレット1・2のパフォーマンスの影響は受けず、難易度変化することはない

ダミー問題

MC・TBSの一部の問題については、採点対象外のダミー問題が含まれています。

ダミー問題の概要は以下のとおりです。

  • 問題にはOperational Questions(普通の問題)とPretest Questions(ダミー問題)の2種類が含まれる
  • Pretest Questions(ダミー問題)採点対象外である
  • 各科目ごとのPretest Questions(ダミー問題)は、MCに12問・TBSに1問・WCに1問(WCはBECのみ)が含まれる

例えば、

  • 新しい傾向の問題
  • 問題文が長すぎて時間がかかる問題
  • 異常に難しい問題

といった問題については、ダミー問題の可能性があります。

だからといってダミー問題と決めつけて未回答のまま次のテストレットに進むのはあまり得策ではないので、難しくとも可能な限り解答欄を埋めることを強くおすすめします。

FARのTBSは難しい?

FARについては、本試験のTBSが難しいといった話もよく聞きます。

私も1回目の受験の時点では、準備不足もあり、後半のTBSで「こんなの解けるわけがない…」と絶望した記憶があります。

しかし、自分なりに周到に準備して臨んだ2回目の受験では、たしかに難しいと感じた問題も複数ありましたが、

  • 問題文を先にざっと読む
  • 解答欄にある選択肢から類推できる

といった点を心がけて対応することができました。

本試験では、どんなに準備をしても難しい問題に遭遇することもありますが、そんな時には動揺せず「これは全員出来ないだろう」と割り切って解答するのも合格への近道だと思います。

まとめ:正しい順番で学習すれば必ず合格する

以上、FARの特徴についてご紹介しました。

FARは最初の難関科目ではありますが、

  • MC・TBSをしっかり回す
  • テキストを適宜見直して、論点を整理する
  • リリース問題や模試を受ける
  • サンプルテストやリサーチ問題で本番形式に慣れる

といった順番で学習を進めることで、必ず結果がついてくる科目です。

FARは1科目めに受験する方も多いと思いますが、FARに合格すれば自信がつき、2科目め以降の弾みにもなります。

他の3科目については、以下の別記事でご紹介しています。

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  • この記事を書いた人

USCPA職人

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