TACのUSCPA(米国公認会計士)講座の「5年間継続再受講制度」について知りたい
このようなお悩みにお答えします。
私はアシスタントとしてBig4監査法人へ転職し、アビタスで勉強しながらUSCPA試験に合格しました。
一方Big4監査法人で、TACで合格後USCPAとして活躍されている方ともお話した機会がありました。
聞いてみると、アビタスにも負けず劣らずの魅力的なプログラムだったので、アビタスを申し込む前にもう少し色々考えても良かったかなと考えています。(それでも結果的にアビタスを選んだのは正解でした)
そこで今回はTACの制度のひとつ、「5年間継続再受講制度」についてアビタスと比較しながら解説してまいります。
今回の記事を読んでいただければ、皆さんのUSCPA予備校選びがもっとはかどるかと思いますので、興味のある方はぜひ読み進めてくださいね!
TACのUSCPA(米国公認会計士)講座の5年間継続再受講制度とは
「5年間継続再受講制度」は、TACが提供しているUSCPA講座受講生向けのプログラムです。
内容を見てみると、以下のような記載がありました。
TAC公式HPより
まとめると以下のとおりです。
- 過去にTACのUSCPA講座に申し込んで24ヶ月経過した方が対象
- 【有効期間5年】TACのUSCPA本科生コース料金:1科目あたり4,400円または5,800円~
- 【有効期間2年】Becker教材の割引:演習ソフト22,500円 & テキスト・問題集5,000円
- 【有効期間2年】Becker日本語講義DVD割引:1科目あたり21,000円
よくよく見てみると、ある違和感に気付かれるかと思います。
そうです。
5年間継続で受講できるのは2番目の「TACのUSCPA本科生コース」コースのみ。
3番目・4番目のBecker教材に関しては、有効期間は2年間となっているのです。
これらについて順番に見ていきます。
ちなみに、「5年間継続再受講制度」の詳細については以下リンクのパンフレットにも記載されていますので、興味のある方は無料&5分で登録されてみてください。
おすすめのUSCPA予備校
資格の学校TAC<USCPA(米国公認会計士)>各種コース開講:良質な問題多し。日英併記テキスト&問題演習重視で短期突破したい方向け
①過去にTACのUSCPA講座に申し込んで24ヶ月経過した方が対象
まず大きな特徴として「5年間継続再受講制度」は、過去にTACの「USCPA本科生コース」に申し込んでから24ヶ月経過した方が対象である点です。
つまり、TACでUSCPAを勉強しようとしている初学者は受講できません。
しかしUSCPA受験生を見ている限り、24ヶ月(2年間)経っても合格しない方はザラにいるのでは?という印象です。結構な割合の方が、追加料金を支払ってこの制度を使うのではないかと推察しています。
私はアビタスで16ヶ月の勉強期間を経て合格することができましたが、その根底には「アビタスのアカウント有効期間は5年ある」という無意識の安心感があったから上手くいったのかもしれないと考えています。
TACのライバルであるアビタスは、「すべての受講生が5年間アカウントを使用できる」ことを最大のウリにしているので、TAC側でもそれに対抗するための手段として、この制度を立ち上げたのかもしれません。
ではこの「5年間継続再受講制度」を使うことがオトクなのか?について掘り下げていきます。
②【有効期間5年】TACのUSCPA本科生コース料金:1科目あたり4,400円または5,800円~
次に、TACが独自に提供している講座の追加料金は以下のとおり。
- 教室・ビデオブース講座の場合:1科目あたり4,400円
- Web講座の場合:1科目あたり5,800円
これについては、かなり良心的な料金設定になっていると感じます。
5年間受講が継続できれば安心!と思われる方も多いかもしれません。
しかし、ここからが本題です。
当然、ただ講座を受けるだけでは当然合格できません。演習は絶対に必要になります。
加えて、USCPA試験はCBT(PC上で解く形式)なので、パソコンを使用して解答することに慣れる必要があります。私がFAR1回目の受験で不合格となり勉強時間がかかってしまったのは、当初紙の問題集にこだわりすぎたことも原因の1つではないかと思っています。
正直、紙の問題集だけを使い倒したとしても、本番の形式になれずに失敗する可能性が高いです。
となると、練習の時点でもPC形式での演習ソフトを使用しなければなりません。
ところが…。
③【有効期間2年】Becker教材の割引:演習ソフト22,500円 & テキスト・問題集5,000円
TAC公式HPより
そうです。Beckerの教材は有効期間が24ヶ月となっているのです。
つまり、
TAC講座は5年継続して受講できるが、Beckerオンライン演習は2年間しか使えない
といった状況となってしまっています。たしかに、冒頭の5年間継続再受講制度の説明書きをよく読むと「最長5年間」となっています。
ただ、これはTACとBeckerが提携したうえでのやむにやまれぬ事情があったのではと推測しています。なぜならBeckerは以下のとおり、もともと自分たちの講座を24ヶ月のサブスクリプションで提供しているからです。
TACの「アビタスに対抗するため5年間アカウントを継続させたい」という方針に、Beckerは合わせられなかったのかもしれません。
④【有効期間2年】Becker日本語講義DVD割引:1科目あたり21,000円
これについても③で解説したのと同様に、有効期間は2年間となっています。
補足:Becker OnlineをTAC経由せずに直接受講するとどうなるのか?
では、TACを経由せずBecker Onlineに直接申し込んだ場合、費用は下がるのでしょうか。
実際に以下のとおり、Beckerの公式サイトを見てみました。
この1科目あたり849ドル(1ドル140円とすると約12万円)の講座がアクセス期間24ヶ月(2年間)となっていることから、先ほどの③でご紹介したBecker演習ソフトと同様のコンテンツと思われます。
一方で、TAC経由の場合に係る費用は以下のとおり1科目につき58,000円(2年間有効)。
TAC公式HPより
さらに、③でご紹介した再受講割引料金もあわせると、TACの1科目あたりのBecker演習ソフト代(4年間)は
58,000円(最初の2年)+22,000円(追加の2年)=80,000円(合計4年間分)
となります。
以上を踏まえると、仮に「1科目のみ・演習のみ」ということであれば
- 2年間で合格する場合:TAC 58,000円 < Becker 12万円
- 4年間で合格する場合:TAC 80,000円 < Becker 12万円×2回=24万円
となり、2年or4年のいずれにしてもTAC経由で申し込んだ方が安いことになります。
調べてみたところでは、Becker演習テストについても、TACはかなり良心的な価格設定にしていると思います。もしかすると、この価格差分だけTACがBeckerに対してロイヤリティを支払っているのかもしれませんね…。
まとめ:2年で合格できなかったTAC受講生が再受講するのはアリ
以上の検証の結果、
- TACのUSCPA本科生コース:5年間有効
- Becker教材:2年間有効(5年間ではない)
- Becker演習ソフトについてはBeckerに直接申し込むよりTAC経由の方が安い
ということが分かりました。
Becker演習テストに関しては5年有効ではないのが少し残念です。
一方私もトライアルでBecker OnlineでMC・TBSを解いてみた感触としては、アビタスよりも本番に近い形式で解くことができ、かなり質の高い問題がそろっている印象を受けました。
なのでTACで2年間受講して全科目合格できなかった方は、本科生コースとBecker教材のいずれかor両方を、割引価格で申し込むのはアリだと思います。
おすすめのUSCPA予備校
資格の学校TAC<USCPA(米国公認会計士)>各種コース開講:良質な問題多し。日英併記テキスト&問題演習重視で短期突破したい方向け
また、アビタスでの再受講に関する記事も別途書いていますので、興味のある方はぜひご覧ください。