USCPAのFAR科目受験の直前期にどのような対策を取ればいいのか分からない
このようなお悩みにお答えします。
Big4監査法人へアシスタントとして転職後、アビタスで勉強しながらUSCPA試験に合格した私が、FARの直前対策について徹底的に解説してみました。
今回の記事を読めば、FAR試験本番に向けたスケジューリングや具体的にやるべきことについて理解を深められると思います。
それでは順番に解説してまいります!
なぜ直前対策すべきなのか?
そもそもなぜ直前対策すべきなのか?と疑問に思う方は多いかもしれませんが、実は
今までの勉強を継続すれば合格できるわけではない
のが現実だからです。
今までやっていたテキストのインプットや問題演習だけではなく、試験日が近づいてきたら本番に向けた準備も進めていく必要があります。
特に直前対策に関してはこんなツイートがあります。
各種テストバンクやら予備校の浮気が必要かは分からんが、リリ問とアビの直前対策はやらなかったら絶対落ちるな。
— 揚げ鳥 (@FriedDuck4) May 19, 2022
私もこれには同意見で、直前対策抜きに合格することは極めて難しいと思います。
その大きな理由として、本試験において
アビタスなどの予備校で今まで演習してきた問題と、実際に本番で出題される問題とでテイストが違う
と言った現象が起きることが挙げられます。
特にAICPAから各予備校に提供されるリリース問題(本番に近いレベルの問題)を解いてみれば分かるのですが、問われ方にクセがあるために不正解となる問題が多くあります。
特に最初の受験科目として選ぶ方が多いFARであれば、問題傾向の違いに戸惑う方も多いと思います。(もちろん私もその一人でした)
なので、これまでの方法に加えて本番に向けた対策というのが必要となるのです。
FAR直前対策の目安スケジュール
FAR直前対策をスタートするスケジュールとしては試験日の1〜2ヶ月前あたりで考えればいいと思います。
リリース問題や直前対策問題はそこそこボリュームがあるので、これまでのテキスト復習や演習にプラスするとなれば結構な労力がかかります。
目安としては
- 慣れ親しんできた問題演習が3周以上完了している
- 正答率がMC・TBS共に80%を超えている
と言った条件をクリアしていれば直前対策に取り掛かってもいいと思います。
特にFARの場合、
- どのタイミングでどのような仕訳をするのか(商品売買・連結など)
- それぞれの会計基準によってどのような計算方法が求められるか(減価償却・リース・社債など)
- 問題を解くときにどのような下書きが必要か(銀行勘定調整・利息法・棚卸資産など)
といった内容が頭でイメージできるよう仕上げておくことが大切です。
「ある程度理解ができている」と思われたら直前対策に進みましょう。
FARのおすすめ直前対策方法4
それでは、FARの具体的な直前対策方法をご紹介していきます。
①(アビタスの場合)直前対策講義を受講する
意外とアビタス生が忘れがちなのが、アビタスオリジナルの直前対策講義だと思います。
特にFARの場合、TB(試算表)が与えられてそれの修正仕訳・調整を行っていく...といった形式の問題になっています。
各チャプターの網羅的な復習ができるので、「ここがまだ苦手」「ここが抜け漏れあるな」などの項目を発見できるので、早めに手をつけるのがおすすめです。
②各予備校のリリース問題・模擬試験を解く
直前期の予備校生であればこれも可能な限り早くやるべきなのがリリース問題&模擬試験です。
まずはリリース問題から積極的に演習する
特にリリース問題は、USCPA試験の運営機関であるAICPAから各予備校に対して提供される本番レベルの問題のことで、重要性は非常に高いです。
はっきり言って、リリース問題なしには突破は難しいと思います。
なぜならリリース問題は予備校で解いている問題とテイストが違う問題が多く盛り込まれおり慣れるのに時間がかかるからです。
最初は得点率も低く落ち込んでしまうかもしれませんが、重要なのはMC・TBSと同様にリリース問題もなるべく多くの年度のものを回すことです。
徐々に試験での問われ方に慣れていき、実践力が養われるので淡々とチャレンジすればOKです。
余裕があれば模擬試験も受験する
一方の模擬試験は直前期であれば好きなタイミングで受験していいと思いますが、個人的にはある程度リリース問題も仕上がったタイミングで挑戦してみるといいです。
ただ、模試については結果は気にすることなく(というかアビタスの場合は合格者平均点が高すぎるので)、復習に重点を置くようにしてください。
私の場合はあまり模試のやる気が湧かなかったので、FAR・AUDのみさらっと解いて、BEC・REGについてはスルーしてリリース問題にひたすら集中しました。(しかも合格者平均とは程遠い点数でした)
なので、
- リリース問題:メインの直前対策演習教材として活用する
- 模試:自分の立ち位置を知るために余裕があれば活用する(結果は気にしない)
と言った位置づけで活用すればいいと思います。
③苦手項目を重点に財務会計・公会計の論点をまとめる
①のリリ問や模試と並行してやっておくべきなのが、自分の言葉で論点をまとめることです。
特に苦手項目を中心に、財務会計・公会計それぞれの頻出論点をまとめるのが大切です。
- 自分の頭の整理になる
- 頻出論点や自分の間違えやすいポイントを重点的に復習できる
- 一覧表にして復習できるので高速回転できる
といったメリットがあるので、ぜひ自分だけの論点まとめを作っておくのがおすすめです。
ちなみに私の場合は、テキストの裏表紙などに以下の内容をまとめました。
- 財務会計:チャプターごとに自分が重要だと思う仕訳を書き殴る
- 公会計:NPO仕訳の書き殴り&図ごとイメージが浮かぶような政府会計の図表の作成
このような戦略で、1回目受験では圧倒的に演習が不足して不合格だったのを、2回目受験では挽回しFARスコア86で合格することができました。
④サンプルテストを解く
さらに本番が近づいてきたら、USCPA試験を運営するAICPAが提供している「サンプルテスト」についても解いてみることをおすすめします。
本番とほぼ同じ形式で、本番レベルの難易度の練習問題を解くことができますので、ぜひシミュレーションに活用されてみてください。
サンプルテストについては以下の記事で解説しています。
-
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⑤必要に応じてTACの直前対策講座を利用する
私は利用した経験がないのですが、必要な方はTACの直前対策講座を活用するのは選択肢としてありだと思います。
今回はFARを中心に直前対策について解説していますが、以下ツイートのように、TACの直前対策はREGのBasisを理解するのに非常に有用であることで有名です。
いや、それが・・・
USCPA界隈の噂では、ことREGのBasis関連については、TACのテキストの評判が、めちゃくちゃ良いんですよ
僕も、その噂に乗っかって、メルカリでTACの直前対策のテキスト入手しましたし— おーしゃん (@p2_ocean) November 24, 2021
USCPA うろ覚えスコアと一言
FAR 89
USCPA意外と余裕じゃね?と地雷でしかないこと思った記憶
AUD 一回目74、二回目79
英文読解力不足が足を引っ張る
BEC 78
一番面白い科目だった
REG 一回目71、二回目74、三回目91
三回目でTACの直前対策買ったら一気に点数上がりました。使うべし#USCPA— 筋トレ好きUSCPA (@monologyofuscpa) August 9, 2021
私のアビタスの知り合いでも、REGだけはTACの直前対策をやっている方がいたほどです。
このように、アビタスや他の予備校の方であっても、TACの直対を活用したことで合格された方がちらほらいます。
以下リンクからTACのパンフレットを入手されれば直前対策講座(約5万円)の申し込みが可能ですので、希望科目の直対講座を申し込んでみるのもありです。
おすすめのUSCPA予備校
資格の学校TAC<USCPA(米国公認会計士)>各種コース開講:良質な問題多し。日英併記テキスト&問題演習重視で短期突破したい方向け
まとめ:FARを突破すれば後がラク。直前対策には力を入れるべし
以上のとおり、FARの直前対策について解説してまいりました。
FARの直前対策方法の5ポイントを再掲すると以下のとおりです。
- (アビタスの場合)直前対策講義を受講する
- 各予備校のリリース問題・模擬試験を解く
- 苦手項目を重点に財務会計・公会計の論点をまとめる
- サンプルテストを解く
- 必要に応じてTACの直前対策講座を利用する
これまでのテキストのインプットや問題演習に加えて、上記の直前対策を実践することであなたの合格可能性はグッと高まると思います。
またFARを乗り切れば、その後の科目でもどのような直前対策をすればいいのかがわかると思うので、ぜひ一発目の勝負を丁寧に進めていただければと思います。
今回の記事が、FARの直前対策で悩まれている方のお役に立てば嬉しいです。