- USCPA試験で出題されるリサーチ問題について知りたい
- USCPA試験のリサーチ問題を攻略するコツを知りたい
このようなお悩みにお答えします。
Big4監査法人へアシスタントとして転職後、アビタスで勉強しながらUSCPA試験に合格した私が、リサーチ問題について徹底的に解説してみました。
今回の記事を読めば、リサーチ問題の概要や攻略のコツについて理解を深められると思います。
それでは順番に解説してまいります!
USCPA試験(米国公認会計士)のリサーチ問題とは
USCPA試験におけるリサーチ問題とは「ある基準やルールをオンライン上でリサーチしてその参照番号を答える」形式の問題のことです。
特徴としては以下の通りです。
- 科目:FAR・AUD・REGのTBS(シミュレーションテスト)問題の中から1〜2問程度出題される(BECでは出題されない)
- 内容:特定の処理について説明されている基準をオンライン上のルールブックからリサーチして参照した番号を解答する
- 配点:6〜12点程度
- 解答目安時間:5~10分(長くとも15分以内)
個人的には、リサーチ問題はボーナス問題のような位置付けと考えています。
なぜなら他のガッツリ資料を読ませるTBS問題と違って
- 問題文がMC並みに短い
- 短時間で解答できる可能性が高い
- 参照番号が全て合っていなくとも部分点が狙える
といった性質の問題だからです。
とはいえ科目によっては想定以上にリサーチ問題に時間がかかることもありますが、ある程度割り切って15分以内には空欄を全て埋めて次の問題に進んだ方がいいです。
USCPA試験は時間配分が重要な試験なので、特に後半のTBSは残り時間に余裕がない可能性が高いです。
わからない場合は割り切って、さっさと空欄を埋めて次に進むようにしましょう。
時間配分について知りたい方は以下の記事をご参照ください。
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USCPA試験のリサーチ問題を攻略するコツ3選
それでは、私が実際にリサーチ問題を解いてみて考えたリサーチ問題の攻略のコツについてご紹介します。
①リサーチ方法を「Advanced Search」に設定する
まずやるべきなのは「Advanced Search」で検索できるよう設定を変更することです。
例えば以下はAICPAが提供しているFARのサンプルテストですが、真ん中にある「AUTH LIT」をクリックします。
これは「Authoritative Literature(権威ある文献)」と呼ばれるもので、本試験における全ての基準・ルールが記載されたオンライン上のデータベースです。
すると新しく右側に「Autoritative Literature」と表示された画面が出現するので、その中の「Advanced Search」をクリックします。
すると以下のように表示されます。
私の場合、一番上の「All of these words(全ての単語)」であれば複数の単語でも検索することができるため、ほとんどこの機能だけを活用していました。
他の方法で検索してみてもいいと思いますが、基本的には全ての単語をそのまま検索にかける方法が早いと思います。
通常の検索でも問題ないとは思いますが、個人的にはAdvanced Researchの方が検索の性能がいいと感じたのでぜひ設定してみてください。
②複数のキーワードを組み合わせて検索する
次にやるべきは、問題の中からキーワードを探し出すことです。
上記のAdvanced Researchの画面を開いたら、問題文の中からヒントになりそうなキーワードにアタリをつけて検索するのがポイントです。
キーワードは1語の場合もあれば、複数の場合もあります。
ちなみに今回のサンプルテストの日本語訳は以下の通りです。
ラニー・フィナンシャル社は、大学生を対象として、残高に応じた変動金利でクレジットカードを提供している。
同社は与信枠の使用に対して年会費を課している。
ラニー社が年会費収入をいつどのように認識すべきかを最もよく定義しているのは、権威ある文献のどの部分か?
これを踏まえて考えてみると
- クレジットカードの収益認識に関する問題かな?
- 収益の繰延に関する話かな?
とアタリが付けられるかと思います。
そこで「credit card」をキーワードにして検索することにしました。
ここで「credit card」をキーワードとした理由は
- 問題文の早い段階で「credit card」という言葉が使用されているから
- 「credit card」がなんとなく文の中で引っかかるユニークなキーワードだから
- 「収益の繰延」だと概念として広いので検索結果が多く表示されてしまいそうだから
といった考えによります。
ちなみに細かい話ですが、問題文中では「credit cards」と複数形になっていましたが、検索結果で少しでも引っかかるようにするためあえて単数形で検索しています。
さらに私の場合、リサーチ問題で気になったキーワードは文頭or文末で出てきた気になる単語から順番に検索するようにしていました。(なんとなく最初か終わりの方にヒントが書かれていることが多いと感じます。)
すると以下の通り検索結果が表示されました。
検索結果をみると、上位に表示されている参照番号は
310-20-35
だとわかります。
ここまでくれば4カ所中3カ所の参照番号は埋められます。
ただ最後の番号がまだ決まらないので、さらに検索結果をクリックして文献をあさってみます。
すると「Fees deferred in...shall be recognized」といった文章が見つかりました。
読んでみると、クレジットカード支払いの収益が実現するタイミングについて詳しく書かれているようです。
他に問題文に即した文献もなさそうなので「解答は 310-20-35-5 かな?」と考えたところで解答を見てみます。
無事、ドンピシャでの正解でした!(今回の場合はたまたま一発で見つけ出すことができました)
このように、キーワードと思われるものにアタリをつけて探していくのが基本的な戦略となります。
③15分経っても分からない場合は一番自信のある参照番号を入力して続行する
もちろん本試験では上記のようには上手くいかないことが多くありますし、5回、6回と検索をかけることもあります。
リサーチ問題は時間のかけ過ぎは厳禁です。
冒頭でもお伝えした通り、リサーチ問題は本来受験生にとってのボーナス問題的な位置付けだと思います。
もしどうしてもキーワードが見つからず15分程度経っても決まらない場合、少しでも自信のある番号をピックアップしてさっさと次の問題へ進むのがベターです。
配点は確かにそれなりに高い(6~12点)ですが、リサーチ問題で足止めを食らって残りのTBS問題を焦って解くほうが愚策です。
時間のコントロールを第一に考えて、冷静に割り切って対処するのが合格への近道です。
2024年以降のリサーチ問題は出題形式が変更されるのに注意
補足的な話ですが、2024年以降、リサーチ問題は独立した形式での出題がなくなり、シミュレーション形式のTBS問題のなかに組み込まれる予定です。
個人的には現行方式の方が取り組みやすいと考えているので、受験の準備ができた方は2023年のうちに早めの合格を目指すのもありだと思います。
2024年の新試験制度については以下の記事で解説しています。
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まとめ:USCPA試験のリサーチ問題は受験生の味方!
以上のとおり、USCPA試験のリサーチ問題について解説しました。
USCPAの本試験に取り組む上で重要なのは、とにかくタイムマネジメントです。
1科目4時間という長時間にわたる試験なので、悩むべきでないポイントで悩んでしまって他の問題を解く時間がなくなっては意味がありません。
「リサーチ問題は10分程度で解くようにする!」といったように割り切って攻略するのが大切です。
今回の記事が、リサーチ問題で悩む方のお役に立てば嬉しいです。