- USCPAとCFAの難易度を知りたい
- USCPAとCFAの難易度を色んな角度から比較したい
このようなお悩みに答えます。 USCPA全科目に合格しBig4監査法人に在籍している私が、USCPAとCFAの難易度について4つのポイントに分けて調査しました。
今回の記事を読めばUSCPAとCFAの違いが分かり、皆さんの将来のキャリアを考えるのに役立つと思いますので、興味のある方はぜひ読み進めてみてください!
USCPA(米国公認会計士)とCFA(米国証券アナリスト)の難易度は?
別の記事でも作成した、USCPAとCFAの難易度(偏差値)に関する比較は以下のとおりです。
会計系資格難易度ランキング
10(最難関):公認会計士(財務会計・管理会計・租税法)/税理士(所得・法人・消費・相続)
9(超難関):公認会計士(企業法・監査論・経営学)/税理士(簿財・ミニ税法)
8(難関):簿記1級
7(沼):USCPA(AUD・BAR)/CFA Lv2(FRA)/全経上級
6(重い):USCPA(FAR・REG・ISC・TCP)/米国公認管理会計士(Part1)/米国税理士(Part2)/CFA Lv1(FRA)
5(普通):中小企業診断士(財務)/米国公認管理会計士(Part2)/米国税理士(Part1)/証券アナリスト(財務分析・コーポレートファイナンス)/ビジネス会計検定1級
4(基礎):簿記2級/ビジネス会計検定2級
3(入門):全経2級 /米国税理士(Part3)/ビジネス会計検定3級
2(やさしい):簿記3級/全経3級
1(超初級):簿記初級
これは私の独断と偏見に基づいた難易度比較表ですが、様々な要素を踏まえて
- USCPAの難易度は10段階中6〜7
- CFA Lv.1-2の難易度は10段階中6〜7。ただしLv.3はそれ以上
に該当するのではないかと思います。 このような難易度とした理由は以下のとおりです。
- USCPAは高卒でも受験資格が得られるが、CFAは大卒または大学3年生以上である必要がある
- USCPAは各科目ごとに1回の試験だが、CFAはLevel1~Level3までの3回の試験に合格する必要がある
- USCPAよりもCFAのほうが学習範囲が広く圧倒的に時間がかかる
これについては、次のパートで詳しく解説します。
USCPAとCFAの比較ポイント4選
ここでは、USCPAとCFAについて比較すべきポイントを4つに絞って解説します。
①受験資格
まず、受験資格についてです。
受験資格 | |
USCPA | 高卒(一部の州のみ) 大学生 大卒 |
CFA | 大学3年生(職務経験or職務経験+大学在籍期間が4,000時間以上) 大卒 |
このように、USCPAは高卒でも受験資格が得られる一方、CFAは大卒または大学3年生以上である必要があります。
受験資格を得るにあたり、USCPAよりもCFAの方がハードルが高いです。
②勉強内容
次に勉強内容の違いについてです。
勉強内容 | |
USCPA |
以下4科目 |
CFA | 以下10科目 Ethical and Professional Standards:職業倫理 Quantitative Methods:計量分析手法 Economics:経済学 Financial Statement Analysis:財務諸表分析 Corporate Issuers:コーポレート・イシュー Equity Investments:株式投資 Fixed Income:債券 Derivatives:デリバティブ Alternative Investments:オルタナテイブ投資 Portfolio Management and Wealth Planning:ポートフォリオ・マネジメント、ウェルス・プラニング |
USCPAは各4科目を科目別に受験していく形式です。
一方、CFAは全10科目を同時にLevel1,2,3の3段階で受験していく形式です。
このように、USCPAよりもCFAの方が学習範囲が非常に広く、準備するのにもかなりの勉強量が求められると思われます。
③勉強時間
続けて勉強時間の違い。
300Hoursという海外のサイトによれば、アメリカ・カナダなどのネイティブの受験生であっても、USCPA(300~400時間)よりCFAの方が3倍の勉強時間USCPA(900~1,200時間)がかかるといった記載がされています。
仮に日本人受験生も同じような時間がかかるとすると、勉強時間は以下のようになると思います。
勉強時間 | |
USCPA | 1,500時間(私の場合:1,450時間) |
CFA | 4,500時間(USCPAの3倍かかると想定した場合) |
なので勉強時間の観点からも、USCPAよりCFAのほうが勉強時間は長くなり難易度は上がると推察できます。
④キャリア
最後にキャリアの方向性について。
USCPAとCFAのキャリア・進路の方向性には以下のような違いがあります。
キャリア | |
USCPA | 監査法人・コンサル・会計事務所・事業会社 |
CFA | 金融機関・証券会社・ヘッジファンド・資産運用会社 |
ざっくり分ければ、USCPAはビジネスサイド、CFAはファイナンスサイドで活躍の場が広がっています。
どちらが良いというわけではなく、自分が進みたいキャリアの領域はどこなのか?という軸で、これら2つの資格について考えてみるのが良いと思います。
USCPA合格のためのおすすめスクール(予備校)は?
USCPAとCFAのいずれかの資格に興味があるという方は、実際に学習するとなった場合のスクール(予備校)についても見ておくと学習のイメージが湧くはずです。
まずは、おすすめのUSCPA予備校3校をご紹介します。
①アビタス
まずはUSCPA予備校最大手「アビタス」のおすすめポイントを簡単にまとめました。
アビタスのおすすめポイント
- <信頼&実績No.1>これまでの日本人のUSCPA合格者の3人に2人はアビタス卒業生
- <受験資格サポートも安心>老舗なだけあって難解なUSCPA試験プロセスについても万全のサポート体制
- <安心の日本語テキスト>各科目ごとの充実した日本語講義&日本語テキストで進められる
- <長く使える>アカウント有効期間が5年と長いので勉強が中断しても再開しやすい
私自身もアビタスでお世話になりました。
講座のクオリティやサポート体制は申し分なく、さすが大手といったところ。
何よりアビタスはUSCPA試験の合格実績が全予備校の中でも圧倒的No.1(7,000名超)なのが非常に信頼できるポイントです。
他の予備校と比較するとアビタスの講座費用は624,800円と割高ですが、合格に必要なものすべてがそろったプログラムと言えます(割引制度もたくさんあり、これより安くなることが多いです)。
またライフイベントの多い社会人受験生にとって、アカウント有効期間が5年なのも大きな魅力。
しかし校舎数は東京(新宿)・大阪(梅田)の2校のみなのに注意が必要です。
「ある程度コストがかかっても良いから、多くの合格者を輩出しているプログラムでUSCPA試験にチャレンジしたい」という方におすすめです。
おすすめのUSCPA予備校ランキング第1位
アビタス|【圧倒的合格実績】日本人USCPA合格者の約3人に2人が選ぶ王道予備校
②CPA会計学院
続けて、CPA会計学院のおすすめポイントは以下のとおり。
CPA会計学院のおすすめポイント
- <コスパ良し>39.6万円(実質負担額4.4万円まで下げることも可)とUSCPA予備校の中でもNo.1の安さ
- <受験資格も楽々ゲット>受験資格を得るのに必要な会計単位・ビジネス単位も講座費用に含まれている
- <コンテンツも期待大>できたばかりの講座だがクオリティはどんどん上がっていくと期待(テキストはめちゃくちゃ読みやすい!!)
- <自習室が鬼使える>5ヶ所の校舎・10ヶ所の自習ラウンジ・47都道府県の提携自習室を利用可能
CPA会計学院2023年に開講した講座であり、老舗のアビタスやTACと比較すれば完全な後発組。
しかし40万円弱という圧倒的なコスパの良さや、自習できる場所(校舎・ラウンジ)の充実度を踏まえれば、CPA会計学院がイチオシです。
初期コストを下げたい人にとっては救いとなる予備校でしょう。
新しい講座なのでUSCPAの受験サポートが充実しているのか不安...
という方もいるかもしれませんが、他の予備校で20年以上受験サポートを行ってきたスタッフも在籍されているので、そこは心配不要かと思います。
さらに講座のコンテンツについては日本語テキスト&日本語での解説講義で勉強を進めるので、英語での学習に抵抗がある方でも安心です(ここはアビタスと似てます)。
実際にテキストを読む機会がありましたが、CPA会計学院は日本の公認会計士講座での合格実績がNo.1なだけあって、テキストは非常にわかりやすく理解しやすい内容でした。
最後に、自習環境については予備校の中でも群を抜いて良いです。
ちなみに私が勉強していた期間(だいたい1.5年くらい)は都内のカフェや無料の作業スペースをウロウロしていました。
ですが今考えれば、アビタスもCPA会計学院のように校舎・ラウンジがもっと色んな場所にあれば良かったのに...と思います(だからこそCPA学院の受講生が羨ましいです)。
コスパよくUSCPA試験に取り組みたい方にはCPA会計学院が圧倒的におすすめです。
おすすめのUSCPA予備校ランキング第2位
CPA会計学院|【業界最安】実質4.4万円で始められる注目スクール
③TAC
続けてUSCPA予備校「TAC」のおすすめポイントは以下のとおり。
TACのおすすめポイント
- <コスパ良し>受講費用は42万円とCPA会計学院とほぼ同額
- <講座の質はトップレベル>TACの直前対策は他の予備校生も受講するほど信頼性が抜群
- <受講期間も長め>アカウントの有効期間は3年とそこそこ
- <全国に校舎が点在>北は札幌〜南は沖縄まで全国の校舎を利用可能
TACもアビタスに並んで老舗であり、CPA会計学院が登場するまではNo.2的なポジションでした。
細かい話ですが、TACはコア科目であるREGの直前対策が秀逸なので有名です。
アビタスでの受講生ですら、わざわざ追加でTACのREG講義を受講する方も一定数いるほどです。
また、AUDも難化傾向にあるので、AUDに合格できず沼っている方であれば単科での受講もありかもしれません。
校舎についてもCPA会計学院に負けじと全国に点在するので、自習室にこだわりたい人にもおすすめ。
講座のクオリティはずば抜けている印象ですので、「とにかく講座・テキストの質にこだわりたい」という方におすすめです。
おすすめのUSCPA予備校ランキング第3位
資格の学校TAC<USCPA(米国公認会計士)>各種コース開講|【教材の質に定評】ハイクオリティな講座&より確実な合格を求める受験生向け
CFA合格のためのおすすめスクール(予備校)は?
続けて、おすすめのCFA予備校2校をご紹介します。
①CFA Academy
CFA Academyは、学習内容の分かりやすさ、サポート体制、学習進捗管理、価格面まで総合的に優れたスクール。
特に初学者やモチベーション維持で困ったいる方にはかなりおすすめです。 おすすめポイントは以下のとおり。
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カリキュラムと教材:マインドマップ形式の日本語テキスト+動画講義が採用され、内容の流れを整理しながら理解が進む構成。重要ポイントと理解すべきポイントの“メリハリ”があり、学習効率が高い。
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質問対応とサポート体制:Discord(以前はSlack)により、24時間365日質問可能。質問すれば当日中に回答が得られ、他受講者のやり取りも閲覧できるため学習スタイルの改善に役立つ。
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演習量と学習設計:CFA協会公式問題(Level I:約1,700問、Level II:約800問)をベースに問題解説が組まれている。定期的なキャッチアップ会もあり、学習ペースの維持と仲間との交流が可能 。
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合格までの総合支援:ただの「知識講座」ではなく、Level I~IIIまでの戦略立案や、合格後のキャリア相談も提供。
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コスト:通常価格:159,800円 → メルマガ特典などで129,800円に(約30,000円引き)。TACより約50,000円安く、コストパフォーマンスにも優れる
CFA Academy
②TAC
USCPA講座でもご紹介したTACは、CFAの講座も展開しています。
講義経験者や独学慣れしており、自分で教材を補完できる方におすすめです。
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カリキュラムと教材:日本語テキストはSchweserの要約訳中心で、読み物として頭に入りにくいとの声。講義内容も講師により質に差があり、テキスト読み上げに留まるケースもある。
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質問対応とサポート体制:質問はメール主体で、返信に数営業日かかることもあり、実質的に質問しづらい環境。
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演習量と学習設計:動画講義では問題演習はほぼ扱われず、Schweserや協会の公式Mock Examは自習が前提(TAC側での問題対応は限定的)。通学制の場合は進行サポートがあるが、通信講座ではペースメーカーになりにくい 。
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コスト:Schweserなしの通信講座で176,000円。特典なしのため、CFA Academyと比較すると高めの設定。
資格の学校TAC
まとめ:USCPAもCFAもキャリアが広がる!
以上のとおり、USCPAとCFAの難易度について比較してきました。
いずれの資格も難易度が高い分、非常に価値が高い資格なので合格・取得後のキャリアは大きく広がります。
もし両方学習したい!という方であれば、CFAではUSCPAで学習する財務諸表分析・経済学といった範囲も含まれるので、USCPA合格後にCFAにチャレンジするのも戦略としてアリだと思います。
ぜひ今回の記事が、USCPAやCFA受験で悩まれている方のお役に立てば嬉しいです。