- USCPAとCFAの難易度を知りたい
- USCPAとCFAの難易度を色んな角度から比較したい
このようなお悩みに答えます。
USCPA全科目に合格しBig4監査法人に在籍している私が、USCPAとCFAの難易度について3つのポイントに分けて調査しました。
今回の記事を読めばUSCPAとCFAの違いが分かり、皆さんの将来のキャリアを考えるのに役立つと思いますので、興味のある方はぜひ読み進めてみてください!
USCPA(米国公認会計士)とCFA(米国証券アナリスト)の難易度比較
別の記事でも作成した、USCPAとCFAの難易度(偏差値)に関する比較は以下のとおりです。
司法試験 75
公認会計士 74
CFA(米国証券アナリスト) 74
税理士 73
アクチュアリー 72
不動産鑑定士 71
MBA 70
USCPA(米国公認会計士) 69
中小企業診断士 68
公認内部監査人65
証券アナリスト CMA 62
国際会計検定(BATIC) 60
日商簿記検定2級 60
これは私の独断と偏見に基づいた難易度比較表ですが、様々な要素を踏まえて、CFAの偏差値は74、USCPAの偏差値は69くらいになるのでは?と考えています。
このような偏差値とした3つの理由は以下のとおりです。
- USCPAは高卒でも受験資格が得られるが、CFAは大卒または大学3年生以上である必要がある
- USCPAは各科目ごとに1回の試験だが、CFAはLevel1~Level3までの3回の試験に合格する必要がある
- USCPAよりもCFAのほうが学習範囲が広く圧倒的に時間がかかる
それぞれ順番に見ていきます。
①受験資格
まず、受験資格についてです。
受験資格 | |
USCPA | 高卒(一部の州のみ) 大学生 大卒 |
CFA | 大学3年生(職務経験or職務経験+大学在籍期間が4,000時間以上) 大卒 |
このように、USCPAは高卒でも受験資格が得られる一方、CFAは大卒または大学3年生以上である必要があります。
受験資格を得るにあたり、USCPAよりもCFAの方がハードルが高いです。
②勉強内容
次に勉強内容の違いについてです。
勉強内容 | |
USCPA | 以下4科目 ①FAR(Financial Accounting and Reporting):財務会計・公会計 ②AUD(Auditing and Attestation):監査業務・証明業務・監査手続・職業倫理・レポーティング・COSO(内部統制) ③REG(Regulations):税法・ビジネス法 ④BAR:ビジネス分析&報告 or ISC:情報システム&コントロール or TCP:税務コンプライアンス&プランニング の中から1科目 |
CFA | 以下10科目 Ethical and Professional Standards:職業倫理 Quantitative Methods:計量分析手法 Economics:経済学 Financial Statement Analysis:財務諸表分析 Corporate Issuers:コーポレート・イシュー Equity Investments:株式投資 Fixed Income:債券 Derivatives:デリバティブ Alternative Investments:オルタナテイブ投資 Portfolio Management and Wealth Planning:ポートフォリオ・マネジメント、ウェルス・プラニング |
USCPAは各4科目を科目別に受験していく形式です。
一方、CFAは全10科目を同時にLevel1,2,3の3段階で受験していく形式です。
このように、USCPAよりもCFAの方が学習範囲が非常に広く、準備するのにもかなりの勉強量が求められると思われます。
③勉強時間
最後に勉強時間の違いです。
外部サイトの以下の表をご覧ください。
300Hoursより
こちらによれば、アメリカ・カナダなどのネイティブの受験生であっても、USCPA(300~400時間)よりCFAの方が3倍の勉強時間USCPA(900~1,200時間)がかかるといった記載がされています。
仮に日本人受験生も同じような時間がかかるとすると、勉強時間は以下のようになると思います。
勉強時間 | |
USCPA | 1,500時間(私の場合:1,450時間) |
CFA | 4,500時間(USCPAの3倍かかると想定した場合) |
なので勉強時間の観点からも、USCPAよりCFAのほうが勉強時間は長くなり難易度は上がると推察できます。
まとめ:USCPAもCFAもキャリアが広がる
以上のとおり、USCPAとCFAの難易度について比較してきました。
いずれの資格も難易度が高い分、非常に価値が高い資格なので合格・取得後のキャリアは大きく広がります。
再度、300Hoursという海外サイトからの抜粋です。
300Hoursより
このように、USCPAとCFAのキャリアパスはかなり異なってくるものの、選択肢を増やせることには違いありません。
USCPA
- 就職先:監査法人・FAS・コンサル・事業会社・金融機関
- タイトル:アカウンタント・コントローラー(経理部長)・財務マネージャー・CFO
CFA
- 就職先:投資銀行・ヘッジファンド・金融機関
- タイトル:投資アナリスト・ポートフォリオマネージャー・投資ストラテジスト・コンサルタント・ウェルスマネジメント(富裕層向けの資産運用・資産管理)
USCPAとCFAのどっちがいいかに関して言えば、それぞれの方のキャリア次第なので何とも言えませんが、学習の順番としては、CFAではUSCPAで学習する財務諸表分析・経済学といった範囲も含まれるので、USCPA合格後にCFAにチャレンジするのも戦略としてアリだと思います。
ぜひ今回の記事が、USCPAやCFA受験で悩まれている方のお役に立てば嬉しいです。