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キャリアの悩み

USCPA・公認会計士受験生向け!監査トレーニーとは?

21/01/2023

  • 監査法人の監査トレーニー職とは?
  • 監査法人の中でUSCPA向けの監査トレーニーがあるのはどこか?

このようなお悩みにお答えします。

Big4監査法人へアシスタントとして転職後アビタスで勉強しながらUSCPA試験に合格した私が、USCPA・JCPA(日本の公認会計士)の試験合格を働きながら目指せる、監査法人の監査トレーニー職について徹底的に解説してみました。

今回の記事を読めば、USCPA・JCPAを目指している方向けの監査トレーニー職の採用があるのかについて理解を深めることができると思います。

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監査法人のUSCPA(米国公認会計士)・JCPA(公認会計士)監査トレーニー職の募集状況

早速、監査法人におけるUSCPA監査トレーニー職の募集状況についてご紹介します。

Big4監査法人の監査トレーニー職

JCPA・USCPAそれぞれを対象としたBig4監査トレーニー職の有無について、以下のとおり表にしました。

JCPA監査トレーニー USCPA監査トレーニー
EY新日本
トーマツ
あずさ
PwCあらた

 

まず、以下の通り、EY新日本には毎年中途向けの監査トレーニー職の募集があります。

JCPA・USCPAどちらも対象となっています。

 

EY新日本有限責任監査法人 公式HPより

一方のPwCあらたは新卒向けの「Global Leadership Program」という制度があります。

これは仕事はせずに給料を得ながら試験に専念できる制度となっています。

監査業務に従事しないという点で言えば厳密な「監査トレーニー職」に当てはまらないかもしれません。

ただ、負担を可能な限り減らした上で受験生には試験勉強に専念してもらう環境がある点では監査トレーニー職に近い位置づけと思われます。

実際にPwCこのプログラムに内定している方をみると、海外留学経験者だったりと、かなりハイスペックな方が採用されている印象です。

なおトーマツ・あずさについては監査トレーニー職はありません。

中小監査法人の監査トレーニー職

中小監査法人の監査トレーニー職ですが、USCPA/JCPA共に探したところでは募集がないです。

リサーチしてみたところの肌感覚ですが、各中小監査法人の採用意欲としては以下のような状況と思われます。

  • 監査トレーニー(JCPA/USCPA):募集なし
  • USCPA科目合格:募集なし
  • USCPA(全科目合格含む):法人によっては採用枠あり
  • JCPA短答合格者:法人によっては採用枠あり
  • JCPA(論文合格者含む):積極的に採用

取引のあるクライアントがそこまで大きくない監査法人であれば、基本的にはJCPAの採用がメインとなっておりそもそもUSCPAは募集していない場合も見受けられます。

ただ最近は、Big4監査法人が監査保証業務からより収益性の高いアドバイザリー業務にシフトしていることもあって、元々Big4監査クライアントだったのが準大手監査法人や中小監査法人に流れている状況です。

だからと言ってUSCPAの監査トレーニー枠が誕生する可能性はかなり低いですが、個人的にはUSCPAホルダーの採用はBig4以外でも広がっていく可能性があると考えられます。

監査トレーニーとは?

まずは冒頭で結論(USCPAの監査トレーニー採用があるか)についてご紹介しましたが、そもそも監査トレーニーとは日米会計士資格の取得を目指す、監査法人未経験者向けの採用枠のことです。

以前、EY新日本では日本の公認会計士試験の合格を目指す方に特化した採用を行っていた印象がありますが、最近では人手不足もあってかUSCPAを目指す方も募集しているようです。

実際に監査業務に従事しながら勉強を両立できるポジションでの採用となるので、非常に人気の高い枠となっています。

監査トレーニー職の仕事内容:アシスタントに近いスタッフ

監査トレーニー職で採用された方がどのような仕事を行うか?ですが、USCPAのBig4監査法人キャリアに関する記事でも書いたような以下の業務内容となります。

  • 簡単な勘定科目の監査調書の作成(現預金・貸付金・有形固定資産・借入金・資本など)
  • 根拠資料・監査調書・財務諸表の数値が一致しているかのチェック
  • サンプリング&実証手続
  • チームメンバーへの相談
  • 確認状の発送手続
  • その他必要な資料の準備(監査報告書のドラフト・議事録の作成・コピーなど)
  • スケジュール調整

私自身は、アシスタント職としてBig4監査法人に転職しましたが、

  • 英語力はそれなり
  • 簿記2級合格
  • USCPA勉強中

といった背景を買っていただけたのか、アシスタントとしては残業代込みでの比較的高めの給与水準での採用となりました。

実際、監査トレーニー職として働いている方の情報を聞いたところでも、上記のような仕事内容だとのことです。

監査トレーニー職のスケジュール:原則残業なし

監査トレーニー職として勤務する場合のスケジュールですが、基本的に残業はないです。

12月決算の繁忙期である1・2月や3月決算の繁忙期である4・5月であっても、基本的には閑散期と同じように定時で退社することができます。

ただもちろん、その後勉強に取り掛からなければいけないプレッシャーもありますので、日々勉強を継続することが最優先となります。

監査トレーニー職のメリット・デメリット

続けて、監査トレーニー職として勤務する場合のメリット・デメリットについて解説します。

監査トレーニー職のメリット7選

まずは監査トレーニーのメリットからです。

①原則残業なし

原則残業がない労働環境はかなり恵まれていると言えます。

働きながらJCPA\USCPAのような難関資格を目指す方にとっては、何より平日の勉強時間の確保がネックになる方は多いはずです。

私もBig4監査法人でのアシスタント時代、繁忙期に残業が多く生じたときは「残業がほぼない環境で働ける人は羨ましい...」と思ったことがあります。

ですが、アシスタントも繁忙期以外はそこまで残業のない場合が多いので、メリハリをつけて勉強を両立できると感じました。

②働きながらそれなりの給料をもらえる

EY新日本での監査トレーニー職の月収は以下の通り約24万円ほどです。

EY新日本有限責任監査法人 公式HPより

新卒採用での初任給が月収20万円前後の企業が多いことを考えると、残業なしにも関わらずそれなりの給料をもらえるのは魅力です。

③予備校代を一部補助してもらえる

一部の公認会計士予備校代を補助してもらえる点も魅力です。

EY新日本有限責任監査法人 公式HPより

EYの場合であれば、勉強開始時に予備校代の6割を法人で負担してもらえるようです。

試験合格によるお祝い金と合わせることでほぼ満額をカバーできると推察されます。

ただし、JCPAであればこの制度は非常にありがたいですが、USCPAの場合だと受験料は1科目1回あたり約10万円前後となり非常に高額です。

もしUSCPA合格を目指して監査トレーニーとして働く場合は、かなり生活費を切り詰めて受験費用に割り当なければいけない可能性もあるので注意が必要です。

④監査論(AUD)の勉強になる

実際に働きながら勉強する上で、会計監査の実務に携われるメリットは大きいです。

私の場合も、アシスタントとはいえUSCPA科目の1つであるAUDの勉強で理解を深められたのはよかったです。

実際の監査を経験できたことは試験本番でもかなり役立ちました。

⑤試験休暇が取りやすい&特別休暇がある

試験休暇を有給休暇として取りやすい環境なのはもちろん、別途特別休暇が与えられるのも大きな利点です。

度々の引用ですが、EYの監査トレーニーでJCPAの論文式試験の受験生であれば、最大2ヶ月間の試験休暇が与えられます。

 

EY新日本有限責任監査法人 公式HPより

この期間に集中して勉強することで、合格率はグッと高めることができると思います。

ただUSCPAの場合はこの休暇制度はないと想定されるので、有給休暇をうまく活用することで1科目ずつ合格を狙う戦略が有効だと考えられます。

⑥周りの会計士の先輩に質問できる

監査実務にも関連する話ですが、勉強していく中で疑問が生じた場合には周りの先輩会計士に質問できる環境も利点です。

繁忙期はどの会計士も超多忙となるので質問しづらいと思いますが、基本的に監査法人の方は非常に優しい方が多いですし、教え合う文化も根付いています。

「タイミング的に大丈夫そうだな」と思った時には、先輩にどんどん質問してみるのもありです。

仕事と勉強の両面でいいリズムが生まれて、勉強も効率的に回せるようになるはずです。

⑦キャリアにブランクがなくて済む

特にJCPAの方でネックになる問題が、キャリアのブランクだと思います。

どうしても勉強に専念しなければいけない試験という性格上、何年も働かないで勉強に集中していると、社会から隔絶されてしまったような疎外感が大きくなると思います。

その点監査トレーニーとして働けばキャリアのブランクがなく、その後の転職活動などでも悪い印象がないのがメリットです。

監査トレーニー職のデメリット3選

一方、監査トレーニー職のデメリットは以下が想定されます。

①通常のスタッフより給与水準は低い

先ほどご紹介した通り、EY新日本での監査トレーニー職の月収は以下の通り約24万円ほどです。

しかし、USCPA全科目合格者やJCPA論文合格者と比較すれば、当然給与水準は低いです。

Big4監査法人の年収の記事でも書いた通り、すでに合格した方の監査法人における初任給は月収32万円前後が相場です。

  1. PwC あらた:月給405,740円 ※みなし時間外勤務手当 月30時間分(85,740円)含む、30時間を超えた時間外勤務については別途手当支給
  2. トーマツ:月額給与320,000円
  3. EY新日本:月給(首都圏)320,000円 月給(地区)317,000円
  4. あずさ:320,000円(首都圏手当10,000円含む)

PwCあらただけ、30時間分のみなし残業代を含んでいるため、8万円近く差をあけて月給約40万円とトップです。

とはいえ、合格前から一般企業の平均以上の月収をもらえることを考えればかなり恵まれた環境と言えます。

②両立するのに体力が必要

どの状況においても仕事と勉強を両立するのには大変ですし、それなりのエネルギーを使います。

定時で仕事を切り上げられるとはいえ、仕事が終わった直後に2〜3時間以上勉強をする体力がなければ、両立を継続するのは厳しいです。

私がアシスタントの時にUSCPAを仕事の合間に勉強するのも結構辛い時があったので、日本の会計士試験にチャレンジされる方はなおさら体力が必要だと思います。

③早く合格しないといけないプレッシャーが大きい

勉強しながら仕事することに寛容な環境である反面、「合格しなければいけない」という周囲からのプレッシャーは強いかもしれません。

もし不合格となってしまった場合は、不合格だったことをチームの方に報告するのはかなり精神的に辛いと思います。

日米会計士どちらを目指すにしても、仮に不合格でも合格するまで絶対に諦めない強いメンタルが必要です。

アシスタントはその反面、「早く合格しろ!」というプレッシャーはない代わりにダレないように自己管理をする能力が求められました。

監査トレーニー職の場合は、プレッシャーをいい意味でエネルギーに変えられる人が合格できると思います。

監査トレーニー職の内定・採用方法

これまでの監査トレーニーのメリット・デメリットを踏まえて、「それでも監査トレーニーにチャレンジしたい!」という方が内定を目指す場合の戦略について解説します。

採用する側はこんな人が欲しい

採用する側の監査法人としては、以下のようなポテンシャルを持つ人材を欲しがるはずです。

  • 地頭が良さそう・合格しそう
  • 勉強と仕事を両立できそう
  • 合格後も監査法人を続けてくれそう

特に一番上の地頭に関して言えば、面接だけでは測れない部分もあるので、どうしても一定以上の学歴の方を採用する傾向にあると考えられます。(あくまで個人的な意見です)

また、勉強と仕事を両立するのは定時で上がれるとはいえ大変なので、体力がありしっかり勉強を継続できそうな人材なのか?についても評価するはずです。

さらには、監査法人側としては何より「合格後も長く続けてほしい」という願いがあるはずなので、「この人に投資してキチンと合格後も貢献してくれそうか?」なども注目点となるはずです。

倍率は高いので内定には戦略が必要

監査トレーニーはデメリットよりもメリットの方が多いこともあり人気のポジションです。

そのためかなりの高倍率であることを踏まえた上で内定するには戦略が必要となります。

その戦略とは、上記の採用側の視点を踏まえて「採用側のニーズを満たす」ことだと思います。

すなわち、

  • 地頭が良さそうか?→学歴に自信がない場合は簿記1級や全経上級などに事前に合格して簿記スキルの高さをアピールする
  • 勉強と仕事を両立できそうか?→前職でのパフォーマンスを数値化して職務経歴書に落とし込む
  • 合格後も監査法人を続けてくれそうか?→長期的な自分のキャリアゴールを文章にする。「パートナーを目指す」「グループ内の会計アドバイザリーに興味がある」「海外赴任したい」など法人に長期的にコミットしたいという強い気持ちを伝える

上記の点を1つずつ満たしていくことで、面接の際に採用担当の方に「この人なら採用してもしっかり合格して仕事を続けてくれそうだ」という安心感を持ってもらうことが重要だと思います。

監査トレーニーでの求人の探し方

最後に、監査トレーニー職の求人の探し方です。

正直EY新日本だけでいい

現状で中途向けの監査トレーニー採用を実施しているのはEYだけです。(PwCは新卒のみを対象としているため)

以下Twitterの声のように、ひっそりと中小監査法人で監査トレーニー採用を行うこともあるかもしれません。

しかしはっきり言って、今後も他の監査法人が監査トレーニー制度を設置する可能性は低いですし、USCPAであればなおさら期待は持てないと思います。

なので、目指すのであればEYの監査トレーニー職一本でいいと思います。

採用の確率を少し上げられるかもしれない方法

個人的な考えですが、「少しでも監査トレーニー職に内定する可能性を高くしたい!」という強い意欲のある方であれば、それを実現できる(かもしれない)方法が1つあります。

それは、転職エージェントを使わずに直接EYのサイトから応募することです。

監査法人側からすれば、転職エージェント経由で応募してきた監査トレーニーを採用する場合、転職エージェントに対して年収の数十パーセントもの支払いをすることになります。

採用する側ではただでさえ予備校代を負担したり、教えたり定時で勉強してもらう環境を整えるためのコストが掛かっている状況で、さらに転職エージェントへの支払いといったコストの上乗せはしたくないはずです。(少なくとも私が採用担当だったら、採用コストは極力下げたいと思います)

なので、やや下衆な考えではありますが、監査法人側の「コスト負担」という意図を汲むならば、転職エージェント経由ではなく直接応募した方が、採用側にとっては負担軽減となり採用するインセンティブが働くと思います。

直接応募できるEYのリンクは以下の通りです。

監査トレーニー職採用のある監査法人

EY新日本有限責任監査法人JCPAorUSCPA合格を働きながら目指したい方向け

他法人での最新募集状況を確認するのに転職エージェント活用もあり

とはいえ、もしかしたら先ほどのTwitterのように、監査トレーニーの応募を行う監査法人も今後現れるかもしれません。

最新情報をキャッチアップするという意味でも、定期的にエージェントから監査トレーニーに関する最新情報をアップデートする目的で転職エージェントに登録するのはありだと思います。

Big4監査法人の情報を入手するのであれば、Big4との太いパイプがあるアクシスコンサルティングがおすすめです。

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まとめ:働きながら会計士合格を目指すなら監査トレーニーもあり

以上のとおり、監査法人における監査トレーニー職採用についてご紹介しました。

監査トレーニー職のメリット・デメリットをまとめると以下の通りです。

監査トレーニー職のメリット7選

  1. 原則残業なし
  2. 働きながらそれなりの給料をもらえる
  3. 予備校代を一部補助してもらえる
  4. 監査論(AUD)の勉強になる
  5. 試験休暇が取りやすい&特別休暇がある
  6. 周りの会計士の先輩に質問できる
  7. キャリアにブランクがなくて済む

監査トレーニー職のデメリット3選

  1. 通常のスタッフより給与水準は低い
  2. 両立するのに体力が必要
  3. 早く合格しないといけないプレッシャーが大きい

監査トレーニーはやる気のある方でしっかり内定に向けた準備を進めれば、高倍率でも突破できる可能性があると思います。

もし「監査トレーニーへの転職を本格的に考えてみたい」という方は、以下のアクシスコンサルティングのキャリアアドバイザーへ相談するのがおすすめです。

私自身も登録して相談したのですが、押し売りもなく真剣に私のキャリアプランを考えていただけたのでかなり信頼できるエージェントだと感じました。

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  • TOEICスコア800以上が余裕で取れる
  • 新卒での内定率が爆上げする
  • 会計領域の箔が付くから昇進しやすくなる
  • 会計の専門人材だからジョブローテーションに巻き込まれなくなる
  • 海外赴任・海外出張のチャンスが爆上がりする
  • 海外で働くハードルが下がる
  • 国によってはビザがおりやすくなる
  • 海外トップMBA入学のアピールポイントになる

などなどメリットを挙げればキリがありません。

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  • この記事を書いた人

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